Photos & Text by colorsmagyoge.

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台風16号からの南西うねりを受け、DAY2とは打って変わって

違うポイントが反応しはじめたビッグアイランド・トリップDAY3。

アイランドスタイルなウェルカムパーティーが毎晩続き、

その結果、様々なユーモラスな発想がクルーの頭の中に

次から次へと天から降り落ちてきたことから、

この日を持ってして世界的天才フリーサーファーと評される

Clay Marzoは暮井丸蔵と相成り、

そうなってくるとRy Craikeは来苦楽となるわけで、

今回ビッグアイランド・トリップを共にするSUPERbarand surfboardチーム御一行様は

超銘柄 波乗板組御一行様ということになったのであった。

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Ry Craike.

 

 

ウエスタン・オーストラリアの人口2000人の漁村で生まれ育った来苦楽(Ry Craike)は

今年で60歳を迎えた漁師の父を持つからなのか、

日本のローカリズムをよく理解しているようで、

毎晩率先して夜の酒セッションに最後まで参加し続け、

ここビッグアイランドの漁師ローカルサーファーたちと知り合っては

「自分を漁に連れて行ってください」

とお願いしていた。

そのフレンドリーな人柄で誰とでも仲良くなり、

すぐにその場に打ち解けてしまう人間性の高さには改めて感心させられたのだった。

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Shin san & Ry Craike.

 

 

ハードなローカリズムが根付くこのビッグアイランドにおいて、

SUPERbrand改め、超銘柄 波乗板組の御一行を、

その日そのときのベストな場所へオーガナイズし、

サーフポイント以外のグッドスポットへ連れて行ってくれた吉岡一弥氏。

熟知したこの島特有のパワフルなブレイクにおいて

その器の大きさを感じずにはいられない往年の滑りを魅せてくれた。

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Kazuya Yoshioka.

 

 

そんな吉岡さんや、吉岡さんの兄貴分であるヒデミさんたちに

手塩にかけて育て上げられたのが、この島を代表するプロサーファーであり、

RockHopperやWave Warriors wetsuitsの社長でもある門井大吾。

ボードを身体の下にホールドするかのように両手を下げてライディングしていく

そのスタイルは、John John Florenceを彷彿とさせる。

このセッションにおいても切れたサーフィンを魅せてくれた。

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Daigo Kadoi.

 

 

この日も異次元サーフィンをみせてくれた暮井丸蔵(Clay Marzo)。

カリフォルニアで生まれ、幼い頃から対人するのが極端に苦手な

心の病に悩まされながらも、

ハワイのマウイ島から来苦楽(Ry Craike)の故郷である

ウエスタン・オーストラリアの漁村に拠点を変えたことで

徐々に自分の殻を突き破り、こうして日本にやってきてくれた。

本来であれば、知らない人間には心を開かないというClayだが、

超美人なガールフレンドJadeに支えられながら、

今回の旅では少し心を開いてくれたのか、

楽しそうに時間を過ごす姿が印象的だった。

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Clay Marzo.

 

 

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Ry Craike & Clay Marzo.

 

 

今回の旅においてキーパーソンとなったのは

この吉岡智文プロに他ならない。

人との繋がりを何よりも重んじ、何があっても最後まで付き合い通し、

その瞬間瞬間を大切にするその生き様自体が、

トモさんこと吉岡智文がこの島の人たちに愛される理由である。

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Tomofumi”Tomo”Yoshioka.

 

 

南アフリカで負った全治半年の致命的とも思える大怪我を僅か1ヶ月半で克服し、

まだ右足にプレートが入った状態ながらサーフィンできるところまで

回復を果たした大橋海人は、まだ完治ではないにも関わらず、

この日、暮井丸蔵や来苦楽たちの度肝を抜くほどの高いエアリバースをメイク!!

その精神力の強さに改めて驚かされながらも、

残念ながらcolorsmagはそれを写心に収めることはできず、

その目を通して脳裏に焼きつけるまでに留まってしまったが、

ムラサキスポーツのサイトから発信予定のMURASAKI TVでは映像として

オンエアされる予定なので要チェックであります!!

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Kaito Ohashi.

 

 

潮が上げてしまい、コンディションが悪化してしまったところで

このセッションは一度終了。

夕方は遠浅のリーフブレイクをチェックするも

波質はまるで七里ケ浜の正面のようなゆったりとしたブレイクだったので

丸蔵と苦楽はお気に召さず、ノーサーフ。

サンセット・タイム目前にはローカルサーファーの方たちがビールや焼鳥などを

ビーチに持ってきてくれ、またしてもアイランドスタイルな酒宴がスタート。

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それぞれが思い思いにひとときを過ごすなか、

ロコボーイのオーガナイズによりシークレット・ジャンピングスポットを見せられ、

なんとここで彼女のJadeのあおりを受け、丸蔵がジャンプすることに。

それはcolorsmagからしてみればかなり高さがあり、

飛び込むにはかなり恐ろしいスポットであった。

「おお、けっこう怖いかも」

「何言ってるのあんた。行ってきなさいよ!」

いざジャンピングスポットに立ち、改めてその高さに驚いた丸蔵の言葉も関係無しに

ジャンプを促すような鬼の言葉を投げかけるガールフレンドのJade。

そうこうしているうちにローカルボーイが2人、ジャンプをメイクした。

それにつられてビビりながらもジャンプする丸蔵。

「やっぱり怖いわこれ、、」

飛び込んだあとに水面下から浮上してきてすぐひとことめにそう言った丸蔵に対し、

「全然大丈夫よ。次はバックフリップを見せてちょうだい」

と、かわいい顔して恐ろしいことを言うJadeなのであった。

その言葉を真に受け、難なくバックフリップをメイクする丸蔵。

「yeah!! 10pt!!!!!!」

丸蔵のバックフリップ・ジャンプを見ていた誰かがそう叫んだ。

大盛り上がりとなったところで丸蔵も何か吹っ切れたのか、

「やばい! おもしろいかも!! もう一回やろうかな」

と調子に乗り始め、

「次は後ろ向きから飛び込んでやる」

と、テンションは最高潮に。

そして、3度目のジャンプは、まさに2度目の10ptジャンプを遥かに上回る

最高のジャンプとなった。

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12pt Jamp by Clay Marzo.

 

 

「Yeeeew!!!! 12pt!!!!!!!!」

あまりの素晴らしさに拍手と大喝采が丸蔵に送られた。

丸蔵の顔は満面の笑みで溢れていた。

それはまさに、その場にいた全員が、ひとつになれた最高の瞬間であった。

全員が丸蔵を讃え、ハイタッチをし、

この日の、いやこのトリップのすべてが完璧だったかのように思える

そんな瞬間でもあった。

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2度と訪れること無きこの一瞬の儚さを感じ、

しかし、だからこそこの日のことは絶対に忘れまいと、

まるで過ぎ行く時間を閉じ込めるかのように

真っ赤に染まる夕暮れを無心になって写心に収めつつ、

この晩も素晴らしい酒宴セッションとなったことは言うまでもない。

いよいよ迎えるDAY4はこのトリップの最終日。

果たして、どんな一日となるのか!?

Respect for all my friends and family!!!

明日の記事を乞うご期待ください!!

 

※このトリップを共にすることができた日本が誇る巨匠サーフィン・フォトグラファー土屋高弘氏によって写し出されたスペシャル・アーティクルは、月刊サーフィンライフにて近日公開予定!! colorsmagを遥かに越える土屋氏の素晴らしい写心たちもお見逃しなくッ!!
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Takahiro Tsuchiya & Daigo Kadoi.

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ