Photos & Text by colorsmagyoge.
10/12(日)。
今年より発足されたビッグウェイブ・コンテスト”洋之介メモリアルカップ葉山”の開催が
予想されていたこの日、会場となる葉山の小磯には総勢10名の招待選手が集結。
波のコンディションは3-4ftと
ビッグウェイブ・コンテストとしては不充分だったことから、
残念ながら今回は開催に至らなかったが、
集まった選手たちやジャッジの方々と共に
実際に充分なコンディションを迎えた際に生じるリスクなども考慮したうえで
シミュレーションも含めたプラクティカル・セッション(練習試合)を開催。
世界に誇るレジェンド添田博道氏と蛸操氏に加え、
戸倉康守氏、江本陸氏といったそうそうたるメンバーがジェッジとして顔を揃えるなか、
ライダーには、
長年に渡り小磯の波を攻め続けるレジェンド柄さんをはじめ、
四国出身のビッグウェイバーでシェイパーであり、
ファーマーサーファーでもある田中宗豊プロ、
洋之介とは幼馴染みの葉山出身の沼田裕一プロ、
今大会のメインスポンサーであるH.L.N.Aのボスである中村竜プロ、
プロボディーボーダーの西山千草プロ、
yu surfboardsシェイパー佐藤和也プロ、
千葉から駆けつけてきてくれた小川幸男プロ、
西湘のビッグウェイバー関本海渡プロ、
先日の台風18号の10ftオーバーの小磯セッションではTHE MENとなった松岡慧斗プロ、
そして故・洋之介の実弟、佐久間泰介といったメンバーが
2組にわかれ、実際に2ヒートのみを行なった。
1ヒート目は柄さん、中村竜、佐藤和也、松岡慧斗といった4名によるヒート。
波数が少ないなか、ヒート開始早々波を掴んだのはレジェンドサーファーの柄さん。
たまには波を共有するのも悪くない。
そんな気持ちで小磯の波を全身で楽しむ中村竜と佐藤和也。
Above : Ryu Nakamura. Below : Ryu Nakamura & Kazuya Sato.
colorsmagとしては
小磯の波でチューブをメイクしたサーファーを実際に見たのは
初めてのことだったので非常に衝撃的だった。
ここの波をいち早く見極め、
見事に海と一体化してみせたのは
最近、フリーセッションのシーンでは大活躍の
フォトジェニック・サーファー松岡慧斗だった。
そのシークエンスは下記リンクよりぜひチェックしてみてください。
Above : Keito”K80″Matsuoka & Kazuya Sato. Below : Keito”K80″Matsuoka.
練習2ヒート目に組み込まれていた佐久間泰介は、
このヒートを、このセッションを、
心の奥底から楽しんでいることが
陸から見ていても伝わってくるほど生き生きとした滑りを魅せた。
Above : Taisuke Sakuma. Below : Taisuke Sakuma & Kaito Sekimoto.
同じ友を思う心と、小磯の波に立ち向かう勇気があるならば、
そこに性別や使っている道具の違いなどまったく関係ない。
浅い棚にうねりがヒットすることでダブルアップして掘れ上がるような波を
何の躊躇もなくドロップしていくのはママプロボディーボーダーの西山千草。
松岡慧斗に次いで、
この日2本目となるチューブをメイクしてくれたのは小川幸男。
松岡慧斗や小川幸男に引き続き、
今度は綺麗な1本ラインで見事なチューブをメイクしてくれたのは
小磯の目の前で生まれ育った沼田裕一プロ。
ローカルサーファーとしてのプライドにかけた魂のライディングだと感じた。
ニーパドルで波を掴んでテイクオフをメイクし、
見事なドロップを魅せた後にボトムで余裕のシャカサインを出すのは
日本を代表する数少ない本物のビッグウェイバーのひとりである田中宗豊。
「ここの波は水の量の多さと言い波のパワーと言い最高ですね!いままで知らなかったです。今日こうやってセッションすることができて本当に嬉しいです!!ありがとうございました」
とのコメントを残してくれたのは、
同じ湘南でもあまりこのエリアに足を運ぶことはない西湘出身の関本海斗。
西ドイツと東ドイツの時代のようにベルリンの壁などないのだから、
同じ湘南ロコボーイとして西も東も関係なく、
ぜひとも上手いサーファーたちにこのごつい波を乗りこなしてもらいたい。
今回のプラクティカル・セッションは、
念願の洋之介メモリアルカップ葉山開催に恵まれたときの
ミスを最小限に防ぐというためだけでなく、
今後運営していくうえで大切なことを
予想以上に多く学ぶことができた素晴らしいものとなった。
果たして、2014年度の10/31(金)までに
開催のチャンスを再度迎えることができるのか!?
今後も台風の動きと共に、
“洋之介メモリアルカップ葉山”から目が離せないッ!!!