Photos & English Text by Dave Yamaya. Japanese Text by colorsmagyoge.
————————————————————————————-
日本屈指のサーフタウン、千葉県鴨川。
日本を代表するトッププロサーファーを多く輩出し、
週末ともなればたくさんのビジターたちが
波乗りを楽しむべく訪れる。
そんな鴨川を拠点とする
ハワイ出身のプロサーファー&写心家Dave Yamayaによる
今回の【Dave Yamayaの】では、
この街のとある週末の平和な日に、
巻き起こった恐ろしい事故にまつわるストーリーを
お届けさせて頂きます。
————————————————————————————-
「Weekend Warriors
Warm weather and sunny skies along with some small surf, I took advantage and relaxed at the beach for the day.
The weekends in Kamogawa are often filled with visitors from the city coming out to enjoy the beach and today was no exception. Kakou had it’s usual pack of visiting novice surfers, with Seaside hosting the all around crowd of older locals and visitors.
ちょうど良いサイズの小波に
太陽の光がさんさんと降り注ぐ気持ちのいい陽気に恵まれた日は、
ビーチでリラックスするには最適な一日となる。
週末の鴨川は波乗りとそんな一日をビーチで楽しむために
街から訪れるビジターで混み合うのが常だが、
この日も例外ではなかった。
河口ポイントはいつものように多くの初心者サーファーで賑わい、
シーサイド・ポイントは往年のローカルサーファーをはじめ、
ビジターたちで全体的に混み合っていた。
The morning was a little slow until weekend regulars Champ Enomoto and Katsuya Matsumoto showed up. They exchanged waves for an hour with Katsuya getting the better occasional lefts. Katsuya hooked into a nice one and ripped the top off!
そんななか、少し遅めの週末の朝を楽しむべくチャンプ榎本氏と
生粋のロコプロサーファーの松本克也がショーアップ。
知り尽くした海だけあって、
わずか小一時間のあいだに形の良いレフトをテンポよく掴んだ松本克也は、
素晴らしいリッピングを連発していた。
After lunch, Zakko senpai paddled out for his daily rip, as did Saito kun on his SUP. The groms from Bunri high school came out next with Natsu Oohashi leading the group.
昼食後、ザッコ先輩は、SUPの斉藤くんと共に、
日課であるリッピングを行なうべくパドルアウトしていった。
しばらくすると、大橋波月率いる文理高校の生徒たちが入水していった。
As I shot the last frame of Natsu, I heard Saito kun calling me from the water. He was pointing to an older surfer whose face was covered in blood. He’d gotten run over and took 2 fins to the head. I quickly put down my camera and swam out to meet him. Half of his head, from the top to the back of his right ear, was peeled back exposing his skull.
そんな大橋波月をフレーム内に捉えた直後、
海の中から自分の名前を呼ぶ斉藤くんの声が聞こえた。
斉藤くんが指差すその先には、
顔中が真っ赤な血に染まった年配のサーファーの姿があった。
これは非常事態だと察知し、慌ててカメラを置き、
急いで泳いで助けに向かった。
傷は予想以上にひどく、
脳天から右耳の後ろまで切り裂かれた皮膚が剥がれた状態となっており、
ばっくりと頭蓋骨が見えていた。
なんとその年配のサーファーは、海の中で事故が起こった際に、
2本のフィンを頭に喰らってしまったのだという。
I grabbed the skin and put it back and held pressure on him with one hand, and pulled him from the lineup with the other. We got him up to the parking area and Champ came to assist with his skills in injured fighters. I assisted Champ as we cleaned the deep gash while waiting for the ambulance. In the end, lucky old guy was doing fine and I wish him a speedy recovery.
剥がれた皮膚を戻すようにしてその年配のサーファーの頭を片手で抑えながら、
回りにいた仲間たちと力を合わせ、担いでビーチへ向かった。
なんとかパーキングまで運ぶと、
チャンプ榎本氏が駆けつけ、救急車が来るまでの間に応急処置を施した。
それが功を奏したのか、その年配のサーファーは無事に一命を取り留めた。
一日も早い回復を願うばかりである。