Rider / Masatoshi”Mar”Ohno. Photos by colorsmagyoge.

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世界のサーフィンの歴史のなかでの日本人サーファーの

立ち位置やその存在価値を改めて変えたという意味で

唯一無二の世界に通用する日本人トッププロサーファーであり、

ハワイのパイプラインでは世界中から一目置かれるほどの

ハイパフォーマンスを魅せることができる

実力と精神力を備え持つ日本サーフィン界の、

いや、まさに日本の宝と言って過言ではない大野”Mar”修聖。

今回のシークエンスコーナーでは、そんなMarによる

フロントサイドの深いボトムターンから

ポケットで一気にボードを切り返す鬼ストールからの

完璧なチューブの一部始終を捉えた

とっておきの必見シークエンスをお届け!!

この連続写心は2014年12月某日にハワイのパイプラインで撮ったものですが、

そのなかでも幸いなことに日本でも充分にあり得るような

小振りなオーバーヘッド前後のサイズでの連続写心となっているので、

比較的イメージも湧きやすいかと思います。

チューブに入るパターンは波のタイプ、波の変化の仕方によって

何通りかあるものですが、そんななかでも

このMarのように”ポケットで一気にボードを切り返すストール”から

チューブに入って抜けて来るというライン取りは

サーファーなら誰もが一度はメイクしてみたいと夢見てしまうほど

憧れの的的(まとてき)なチューブ・メイクのパターンのひとつかと思います。

深くボトムに降り、ボトムターンに入り始めるタイミング。

ポケットで一気にボードを切り返す鬼ストールを仕掛けるタイミング。

ストールをした直後に、一度ポケットのなかで

ボードのスピードが”0(ゼロ)ゾーン”に突入し、

「静」の一瞬のなかで波の「動」を体感しつつ見極めながら、

再びスピードを得るためにスタンスを前へずらすそのタイミング。

そしてさらには、チューブのなかで、その変化に合わせながら、

ひたすら出口を目指してボードをコントロールしていく絶妙なタイミング。

それら一連の動作すべてに共通して言えることは、

自分が思い描くラインや動きを掴んだ波に押し付けることでなく、

すべてを波の変化に合わせ、身を委ねるということ。

そんな意識をライディング中に常に持てることを念頭に置きつつ、

今回のMar大先生師匠による貴重なシークエンスを見て、

いつになるかは神のみぞ知るが、

いつの日か必ず自分がこのラインを描ける波に

出逢うその瞬間に自分が追い求めるしかるべき

パーフェクトラインをその波に対して描けるように、

より鮮明に、より深くイメージを膨らませて頂けたらと思います。

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f/s Deep Bottom Turn to Stole into DA Tube by Masatoshi”Mar”Ohno.

 

 

 

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ