Photos & Text by colorsmagyoge.

10.27(木)夕方。

真木蔵人とcolorsmagが継続的に行なっている

東日本大震災の復興支援活動のため東北へ向うべく

茅ヶ崎にある秘密基地42に集合した一行は、

VOLCOM、NESTA、THREE DICEより協賛頂いた

冬物の支援物資を車に積み込み、

夜通し東北道を北へ走らせた。

今回の目的は前述したように冬物の物資を届けることと共に、

真木蔵人a.k.a AKTIONが

牡鹿半島にある鮎川中学校の文化祭の前日祭において、

生徒たちのために生のHip Hop Liveを行なうこと。

日付が変わった頃にようやくベースキャンプ地である

女川原発の近くにある丘の上の駐車場に到着。

なぜこの女川の丘の上の駐車場をベースキャンプ地に選んだかというと

3.11の震災後、初めてこの一行で行なった4月頭の復興支援活動の際、

4.7に牡鹿半島を震源地として起こった震度6強の地震を喰らった場所が

ここだったからだ。

あのときは地震が来る前に異様な地響きが1分近く続き、

その直後に車も横転寸前となる震度6強の地震に襲われ、

ようやくそれが過ぎたかと思うと

今度は津波警報のサイレンが鳴り響き

携帯電話が通じないのでラジオをつけると枝野の声で

「女川原発の電力が寸断されました。

現在、外部電力での復旧を急いでおります」

の言葉がひたすら繰り返され、

地震、地割れ、津波、そして放射能に包囲されるという

人生最大の恐怖にさらされた。

人生観が180°変わるような体験であった。

3.11からすでに7ヶ月以上が経ったいま、

自分たちも含め、世の中全体が

震災当初と比べて日常を取り戻して来ており、

震災、原発問題を忘れつつあるなかで、

もう一度自分たちだけでも何かを思い出そうという思いから

この場所をベースキャンプとしたのだった。

朝陽が昇り、数時間の仮眠をとり、朝食を済ませると

一行は真木蔵人a.k.a AKTIONがLiveを行なう予定となっている

鮎川中学校へと向った。

その途中、道路の至る所は地割れを起こしており、

町並みは、ガレキはある程度片されてはいるものの、

点在する小さな漁村は港も壊れたままで復興はあまり進んでいない、

という印象を受けた。

 

鮎川中学校は、かつて牡鹿中学校と呼ばれていたが、

震災後の様々な理由で鮎川中学校と合併し、

現在では鮎川中学校として機能しているという。

 

現在では全校生徒総勢67名ということだった。

 

そんな生徒たちが体育館に集まってくると、

間もなくプロJazzシンガーの方のライブが3~40分程度行なわれ、

いよいよ真木蔵人a.k.a AKTIONとOJによる2MCライブがスタート。

AKTION×OJ.

 

Hip Hopというルードなイメージのあるジャンルが、

中学校という多少堅苦しい場所には不釣り合いのようにも思え、

一末の不安を感じていた私しcolorsmagyogeであったが、

ライブが始まると生徒たちのテンションは徐々に上げ上げとなっていき

 

その途中で代表の生徒をひとりステージに上げて

フリースタイルで「夢は何だ?」と問いかけるなど

積極的にコミュニケーションをはかるAKTIONのパフォーマンスに加え

とうとう迎えた最後の曲では生徒たち全員が席を立ち、

さらには先生たちまでもが

感じるまま気の赴くままに体を動かしていたのには驚いた。

最後の曲が終わり、

AKTIONから鮎川中学校の生徒に支援物資の一部が手渡されると

OJ from UBG.

 

OJと共に挨拶を済ませ、

拍手に包まれるなかステージから立ち去ろうとしたその瞬間、

どこからともなく巻き起こったアンコールは拡大していき、

気がつけば体育館中に響き渡っていた。

AKTION.

 

アンコールに応え、Liveを終えると

残りの支援物資を生徒たちひとりひとりに

Face to Faceで手渡していく真木蔵人。

嬉しそうな顔で教室に戻っていく生徒たち、

わざわざお礼のご挨拶に来て下さる校長先生を含む先生たち。

何だか、みなさまの笑顔から自分たちの方がパワーを頂きつつ

一行は鮎川中学校を後にし、さらなる目的地へと向った。

 

後半に続く。

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ