Photos & Text by colorsmagyoge.
プロサーファーであり、そして俳優でもある中村竜が手掛ける
アパレルブランド“MAGIC NUMBER”と、
サーフィンを軸としたCoast Cultureをテーマとするcolorsmagとの
初コラボ企画、MAGIC NUMBER×colorsmag Secret Tripが始まった。
実は少し前から「何かコラボしたいね」という話しはあったのだが、
実際には長い間、具体的な案もない状態だった。
それが、まさかこのような形で、しかもこれほどまでに急激に
そのコラボ企画が実現するとは思ってもみなかった。
それは、竜くんが9.22に鎌倉の材木座にオープンしたばかりの
セレクトショップ“MID TIDE”にたまたま顔を出した際に
いつものように波乗りの話しになり、
ついついエキサイトして来たところで
竜くんがずっと狙っているという
日本某所の強烈なリーフブレイクの話しが
きっかけとなった。
「じゃあ次に良さそうなウネリが来たら、そこを狙ってみます?」
ということで数日間天気図と波高計を見ながら予測を立て、
「この天気図、数日後には間違いないでしょ」
ということでGOとなった。
世間一般的には俳優として広く知られているはずの中村竜であるが、
天気図に合わせたその俊敏な動きとフットワークの軽さは
まさに根っからのサーファーならではであると改めて痛感した。
夜通し高速を走ること数時間。
目的地周辺に到着した頃にはすでに空は明るくなっていた。
山深いこの辺りでは、ちょこちょこと紅葉も始まっているようで、
湘南では見慣れない日本の原風景に釘付けとなっていると
いつの間にやら海へ到着。
今回のSecret Tripのメンバーである斉藤要、抱井暖、瀬筒雄太という
MAGIC NUMBERライダーたちに加え、
昨晩道中で合流したロコサーファーの斎田くんとみのるくんたちと
早速波チェック。
風がまだ強い。
この場所はかねてから狙っていたブレイクではなかったが、
波も充分ということでとりあえず1ラウンドやろうと
準備を整えるクルーたち。
波のサイズはオーバーヘッド。
面は多少がたついているが、綺麗にライト方向に割れていく
そのポイントブレイクは、コンディションが整ったときには
スペシャルとなることは容易に想像できた。
今回この旅に参加している瀬筒雄太は、
ひとことで言うとプロロングボーダーという肩書きを持つ
MAGIC NUMBERライダーのひとりであるが
聞くところによるとこの男、
世界的カリスマサーファーJoel Tuderが認めるほどのスキルを持つ
ノーズライドのスペシャリストらしく、
カリフォルニアで開催された由緒あるノーズライドのコンテストで
見事優勝した経歴を持つ。
colorsmagにも登場するプロロングボーダー中村清太郎の
サーフィンに魅せられショートからロングボードに乗り換え、
15歳でJPSA公認プロ資格を獲得。
しかし、日本のプロサーフィンの型にハマることができなかったのか、
早い段階で国内コンペシーンから姿を消し、
ゆえに国内雑誌メディアに取り上げられることもなく
日本ではその活躍を耳にすることもなかった。
が、日本ではあまりにも知られていない彼こそ、
Joelが手掛けるKOOKBOXにサポートされる
世界に指折りのサーファーのひとりであり、
紛れもなく世界に通用する日本人プロサーファー
だと言って過言ではない存在なのである。
そんな雄太は、ここのポイントではまずは小手調べということなのか、
ロングボードではなく、KOOKBOXの短い変態的な形をした
Jeff MccallumシェイプのTwin Modelを持ち出して入水。
見事なノーズライドを披露!
よくもまあ、あのようなヘンテコリンな形をしたボードを
ここまでスタイリッシュに乗りこなすものだ。
まさにStyle出しまくりのそのサーフィンにしびれたところで、
Dog-Town Z-BOYZの“Style is everything”という名言を思い出した。
風は止む気配もなく吹き続け、
気がつくとカメラのレンズが潮だらけに涙。。
それでもさらにヒートアップしていくセッションを横目に
風をよけつつグッドアングルな場所はないものかと、
ポイント周辺をチェックして歩き回るcolorsmagyogeであった。
(Vol.2に続く)