Photos & Text by colorsmagyoge.
次の日の朝起きてみると、
狙っていた例のハードコアブレイクは
見事なまでのフラットとなっていた。
まさに期待はずれとはこのこと。
ここまで来るのに費やした労力に時間、そして経費。
無情にも目の前に広がるこの結果とそれらを天秤にのせてみると
改めて「やってしまったぁ〜」頭を掻きたくなるような瞬間である。
一同愕然とするなか、特に竜くんは
このハードブレイクに対する情熱が高かった分、
その落ち込みぶりはその表情からも見受けられるほどだった。
ならば仕方なく他の場所へ行こうということになり、
駐車場へ戻る途中、写真家でもある竜くんは
この悔しさを一枚収めようと思ったのか、
写真を一枚カシャリ。
いつかこの先、
ここの波を当てる日が、
きっと来るに違いない。
MAGIC NUMBER御一行は少し離れた某ビーチブレイクを目指し、
ロコサーファーの斎田くんたちの案内により車を数十分ほど走らせた。
到着すると、さきほどのハードブレイクの
ローカルレジェンドである今井さんの先輩にあたり、
このエリアのみならず、全国的にその名を馳せる
レジェンドサーファーのひとりである守源さんこと守山さんが
竜くんをはじめとする我々一行にわざわざ会いに来てくれた。
Morigen san & MN×Cmag Secret Trip Crew.
波はパワーのなさそうな胸前後の緩いオンショア波。
やってやれそうなことはないが、
バシッと決めるには物足りないコンディション。
今日はやらないといいつつ、犬の散歩をする守源さんを横目に
目の前に波があれば何の躊躇もなく入水していく
斉藤要と抱井暖、瀬筒雄太の3名。
f/s BlowTail Reverse by Kaname Saito.
そんななか、竜くんはお気に入りのyuシェイプのボードからフィンをはずし、
フィンレスボードで360°系の回転サーフィンでぐるぐるぐる〜。
目が回ってしまったのか、早々と海から上がってくると、
社長が海から上がったのならというノリでMAGIC NUMBERライダーたちも
次々と海から上がってくる。
Ryu Nakamura rides on HYDRO SK8boards.
この駐車場は大きな公園に隣接しており、
海上がりはゆるい感じのSK8タイムとなった。
公園内に美味しいセクションを見出してしまったSK8も大好きな
抱井暖は、あちらこちのセクションでオーリーでグラインドを仕掛けまくり、
最後のシメで6段ステアオーリーをメイク!!
最近のニュージェネレーション・サーファーは、
サーフィンもスケートも両方できて当たり前というのが
その特徴のひとつだと言って過言ではない。
一行はとりあえずはひと休みしようということで
守源さんが営む守源旅館へと向った。
この旅館では守源さんお手製の、
またしても湘南では絶対に食べられない
美味しいカニをふんだんに使ったチャーハンをご馳走になりました。
本当にありがとうございました。
旅館内にはサーフショップ、バー、その隣に守源図書館があり
月刊サーフィンワールド誌の1976年度発刊の号を
手にする機会に恵まれた。
76年、自分はまだ生まれていない。
竜くんが生まれた年のものだという。
時代が変わり、インターネットの普及により雑誌は減ってしまった。
しかし、雑誌が持つ、インターネットにはない素晴らしさを
改めて再確認できる貴重な体験となった。
守源さんが沸かしてくれた風呂をひと浴びしたあとで
旅館内にあるサーフショップSoldier Blueにあるパソコンに入っている
例の狙っていたハードブレイクがパンプしているときの写真を
守源さんが見せてくれた。
それはまるでタヒチのチョープーのようであり、
ハワイのパイプラインにもまったくひけを取らない波であることを
再確認しつつ、サーフィン熱が上昇してきたところで
「波を見に行こうか」という誰かの言葉に反対する者はおらず、
風が止んでコンディションは上向くであろうと予想される海へ、
この旅で最後となるであろう
ラストセッションに向ったMAGIC NUMBER御一行であった。
(Vol.4に続く)
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