Movie by Donald Brink. Text from VISSLA Japan.

Japanese__Narrated_Version_Ikigai_collection_Brink from Donald Brink on Vimeo.

 

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昨年、colorsmagでも取材、撮影を行なった

南アフリカ出身でカリフォルニアのダナポイントに拠点を置く

個性的なシェイパーDonald Brinkが、

5/21(土)〜5/22(日)の2日間に渡って横浜赤レンガにて行われる

Greenroom Festivalにアーティストとして参加するべく、

来日することが決定!!

今回のDonald BrinkのGreenroomでの展示は

「Ikigai Collection」

(※英語ですと”A Reason for Being”:そこにあるべき事の理由)

と名付けられ、”A Mixed Midium Collection”をコレクションのテーマに

新しいサーフボードのモデルとペイントという

2つのものを組み合わせた展示を行なう予定。

今回は、そんなDonald Brinkに迫るストーリー by VISSLA japanをお届け!!

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IKIGAI_collection_display_all_Brink

南アフリカという国は日本から随分遠く、

多分ほとんどのサーファーが行こうともあまり思わない国だと思うし、

(あなたがレギュラー・フッターならちょっと話は違うかもしれないけど)

J—Bayというポイントの名前は聞いた事があっても、

どんなサーファーが居て、どんな波が割れているのかほとんど知らないと思う。

でも、こんな名前を聞いたらちょっと興味が出てきませんか?

ショーン・トムソン、 マーティン・ポッター、

ジョーディー・スミス、それにブレンダン・ギイボンズ。

彼らのサーフィンの過激さから考えて、

このサーファー達がどれだけ良い波、

パワフルな波に乗って育ってきたのか、という事は想像がつくでしょう。

アメリカ、ヨーロッパに続いてサーフィンの歴史の長いこの国は、

沢山の素晴らしいサーファー達を育てて来たし、

素晴らしい波が沢山立つ。

という事は当然沢山の素晴らしいシェイパーも居る。

 

単純に日本からあまりにも遠い為ピンと来ないだけ。

一度トリップ・プランを練ってみるのも悪くないですよ。

ドナルド曰く、ハワイのコールド・ウォーター・バージョンだ、

という事なので日本製のウェットさえ持って行けば、

空いたポイントで素晴らしい波に遭遇事がギャランティーなのだ。

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沢山居るサーファーやシェーパー達の中には、

アメリカに移住しているメンバーも多い。

アメリカの西海岸のサーフカルチャーは移住組に寛容だし、

不思議な事に南アフリカのサーファー達はビジネスに長けて居る人が多く、

オレンジ カウンティーの南側、ラグーナ ビーチには

そういうメンバー達のコミュニティがあるくらいなのだ。

ドナルドはサンクレメンテに住んでいる。

彼はビジネスを求めてカリフォルニアに住んでいる訳では無いが、

もともと身を置いていた音楽の世界でアメリカに来て、

出会った彼女がサンクレメンテだったそうだ。

今では結婚し、二人の子供とリラックスした

サンクレメンテ・ライフをエンジョイしている。

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子供の頃からケープタウンの近くのビーチタウンでサーフィンをして育った彼は

すでにボードビルダーとしての基礎を固めて居たが、

今でもシェープルームを持つダナ・ポイントで

テリー マーティンのもとでシェイプを始めた事が、

今の彼のシェーパーとしてのベースを作っている。

また、最近 ブレンダン ギボンズの乗るボードとして人気を集めている

DVG Shapes のデビッド・バン・ギンケルは、

南アフリカで彼がシェープをスタートする

きっかけを作ったシェイパーだそうだ。

彼はとても器用で、なんでも自分で考え、

ゼロからものを作り出してしまうタイプ。

シェイプからグラス、ウッド・フィンからカーボン・ファイバーまで、

ボードデザインに必要だと思える素材なら何でも取り入れて加工し、

美しいサーフボードを作り出す。

影響を受けたシェイパーは沢山居るけれど、

誰かの下でシェイプを習った事は無い。

その為か自分で考え、方法を模索し、

作り上げる能力を研ぎ澄ます事になったのかもしれない。

シェイパーというよりはアーティストの感性に近いものを感じる。

彼からこんな言葉を聞いた事がある。

“アートっていうのはそれがどう見えるか、

という事よりもそれを見たあなたがどう感じるか、っていう事が大事。

サーフボードなら見た目よりも乗り心地の方が大事なのと同じだよ”

だからという訳では無いだろうが、

彼のサーフボードは決して他のボードビルダーのそれと比較しにくいものだ。

この数年彼が傾倒しているのが非対称ボードのデザインである事も

これに拍車をかけているのかもしれない。

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初めて非対称ボードを削ったのは?

10年くらい前、2006年だったかな。

小さいシングル・フィンで、綺麗なフォイルのボードだった。

デッキにも特殊な加工をした。

どの様にして非対称ボードを作る様になった?

JBay にロビン・フレッチャー・エバンスという

素晴らしいシェイパーが居るんだけど、

彼がある素晴らしいサーファーの為にアシメトリカルを削ったのを覚えてる。

綺麗なボードだったよ。

でも、それに影響されたという訳じゃない。

その次は単純に、当時乗ってたトラックの後ろの座席になんとか積みこむため、

非対称にせざるを得なかった僕のボード。(笑)

波のレギュラーオンリーのポイント・ブレイクだったから問題は無かったのさ。

非対称にのめり込んでからは、嫌になる程いろいろ考えて来てるし

今でも結論は出し切れてない訳だけど、

ひとつだけ言える事はサーフボードやサーフィンは

みんな同じものである必要はない、って事。

波へのアプローチも違えば、サーファー個人の求めるサーフィンも色々ある。

だから当然決まり切った金太郎アメ(英語ではクッキー・カッター)

である必要は無いんだよ。

フィンを取ってみたり、左右に大きさの違うフィンを付けるだけでも

びっくりするくらいの違いを感じる事が出来る。

それにロッカーをねじったり、レールを変えたり、

テールの形を非対称にしたらどれだけ違うサーフィンへのアプローチが出来るか

ちょっと想像してごらんよ?

廃材になる様なクレートからもボードを作る事が出来る?

水に浮くものなら何でもサーフボードの材料になる。(笑)

何年か前に確かにクレートをばらして、ボードを作った事がある。

あるブランドがスタートして、

そのブランドの一番最初の商品が届いた時に使われたクレートを使った。

捨ててしまうのはもったいないし、良い記念になると思ってさ。

確かに最初は大変だ、本当に出来るのか、って思った。

でもクレートをばらし、丁寧に1枚ずつの板から釘を抜き、

表面を削ってグルーで接着、それからシェープをする頃には

良いバルサのブランクスを削ってるのとあまり違わないくらいに感じた。

まあまあのボードが出来たと思う。

出来上がった時は結構感動したよ。(笑)

非対称ボードに乗るのに大事な事は?

あまり考えすぎない事。でもサイエンスや理論は大事。

一応なんでそうなってるのか、は理解してみてデザイン、波、

自分の役割を考えてみる事は大事かもね。

でも基本はエンジョイする事だし、トライしてみる事だと思う。

 

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<コレクションについて>

今回の展示ボードは『Ikigai Collection』

(※英語ですと  A Reason for Being  :  そこにあるべき事の理由)と名付けられ、

ボードショーに向けてのペイントと新しいモデル(シェイプ)の発表に際して、

Amixed Medium つまりサーフボードとペイントという違う二つの”物”(Medium ) を組み合わせた展示(A mixed medium Collection )がコレクションのテーマになっています。

The IKIGAI COLLECTION – 生き甲斐- “a reason for being”

Go fast, make some room and draw intentional lines worth remembering with a sense of glide.

Helping you Surf the Way you stand. #creatorsandinnovators

Brink Surf.

The IKIGAI COLLECTION – 生き甲斐- “a reason for being”

波の上で余裕を持ったラインを描く事が可能になる様、スピードの出しやすさぶフォーカスしています。このラインはクールなグライド感と共に、記憶に残る事でしょう。

あなたの自然な立ち方によるサーフができる様お手伝いをします。 #creatorsandinnovators

Brink Surf

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yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ