Text by colorsmagyoge.
Michel Bourze & Kanoa Igarashi.
ハワイ時間の12/19(月)、日本時間の12/20(火)。
ハワイのパイプラインを会場にCT最終戦
”BILLABONG PIPE MASTERS”のコンテストDAY3が行われた。
ラウンド4からスタートなったこの日、注目のカノア五十嵐は
ヒート4でJordy Smith(ZAF)、Kelly Slater(USA)と対戦。
Jordy Smithが1本目から7.17ptをマークしてリズムを掴むかと思われたが、
ヒート開始早々積極的に波に乗るカノア五十嵐が3本目で7.00pt、
立て続けに掴んだ4本目で5.00ptとスコアを重ねてヒートの流れを掴み、
幸運にもKelly Slaterがらしくない試合運びとなったことも
追い風となって独走態勢に入り、見事世界の強者2名を相手に
1位で一気にクォーターファイナルへとラウンドアップ!!
Kanoa Igarashi.
迎えたクォーターファイナルのヒート4では再びJordy Smith(ZAF)と対戦。
ヒート開始早々からリズムをつかむべく次々と波を掴み、
1本目で7.57pt、3本目で6.33ptをまとめるJordy Smithに対し、
ヒート前半はじっくりといい波を待ち、残り14分を切ったところで
ようやく1本目の波を掴んだカノア五十嵐は
バックドアで深く長いチューブをパーフェクトにメイクして
限りなく10ptに近い9.93ptをマーク!
Kanoa Igarashi.
残り10分を切ったところでインサイドの小ぶりなバックドアで
短いチューブをドギードアしてバックアップスコア4.73ptをまとめ、
ここで1位のポジションへ躍り出る!!
Jordy Smithが逆転に必要なスコア7.10ptという状況の中、
残り4分を切ったところでまたしても形のいいバックドアの波を掴んで
長いチューブをメイクし、バックアップを上げる8.10ptをマーク!!
Jordy Smithが逆転に必要な9.87ptという状況の中、
ヒートはそのまま終了となり、
見事カノア五十嵐がセミファイナル進出を果たした!!
さらにこの勝利によってCTランキング22位以内へジャンプアップ!!
QSランキングと共にWクオリファイが決定となり、
カノア五十嵐のQSランキングでのクオリファイ枠を
親しい友達であるEzekiel Lauが獲得するという
シナリオ通りの展開を実現させた!!
Kanoa Igarashi, Ezekiel Lau & Leonardo Fioravanti.
迎えたセミファイナルのヒート2ではKelly Slaterと対戦。
1本目の波から6.67ptをマークしたカノア五十嵐に対し、
ビハインドからの深く長いバックドアチューブをメイクして
8.10ptをマークするKelly Slater。
Kelly Slater.
残り15分を切ったところでプライオリティーを持つカノア五十嵐が
バックドアの波を掴み、6.00ptをマークすると、
そのあとに入ったセットをKelly Slaterが掴み、
6.90ptをたたき出してカノア五十嵐が逆転に必要なスコア8.33ptという状況に。
プライオリティーを持つカノア五十嵐が逆転を狙い
セットをじっくりと待ち続ける中、残り時間1分を切ったところで、
数本入ったセットの中でも選りすぐりの波を掴み、
スタンディングバレルをメイクして8.83ptをマーク!!
Kanoa Igarashi’s 8.83pt Ride.
見事最後の最後に掴んだ波で11×ワールドチャンプ、
7回のパイプマスターチャンプに輝いているKelly Slaterに逆転を果たし、
見事パイプマスターズ初出場にしてファイナル進出を果たした!!
Kanoa Igarashi.
いよいよ迎えたファイナルはMichel Bourez(PYF)との一騎打ち。
ヒート開始10分が経過してもセットが全く入らなかったことから
セットを待つより先手必勝と作戦変更に出たMichel Bourezが
積極的に波を掴み、2本目の波で5.00pt、
3本目の波で1.23ptと2本の波をまとめる一方で、
プライオリティーを持ってじっくりとセットを待つカノア五十嵐。
Michel Bourze.
ファイナルにも関わらず、波数が異常に少ないサイクルに当たってしまい、
まだ1本も波に乗っていないカノア五十嵐が
逆転に必要なスコア6.23ptという状況で迎えた残り5分。
カノア五十嵐がここでようやく掴んだバックドアの波で、
バックドアでチューブ、フローターからのレイバックで4.17ptをマーク。
Kanoa Igarashi.
カノア五十嵐が逆転に必要なスコア2.07ptでプライオリティーは
Michel Bourezが持つという状況で迎えた残り1分30秒で
小ぶりなバックドアでちょーとチューブをメイクすると、
これが2.00ptと僅かに届かず、さらに残り30秒でMichel Bourezが
インサイドのバックドアを掴み、2.53ptをマークして
さらにその差を広げたところでヒートは終了。
Winner, Michel Bourez.
Michel Bourezが自身初となるパイプラインマスターズのタイトルを獲得、
カノア五十嵐は初のパイプラインマスターズ出場にして
準優勝を果たすという快挙を成し遂げた!!
おめでとう!!
さらにトリプルクラウン・チャンピオンには
2016年ワールドチャンプでもあるJohn John Florenceが獲得!