Photos & Text by colorsmagyoge.

 

前線を伴った低気圧が日本の東海上へと抜けた西高東低の気圧配置により、オフショアの頭前後までサイズアップを果たした12/9(土)の千葉エリア。

この日は、現代の日本のサーフシーンを先陣を切って引っ張るゴールデンエイジのひとりである村上舜と稲葉玲王を中心に、今シーズンのWSL Asiaリージョナル・プロジュニア・チャンプに輝いた都筑百斗、村上蓮、脇田泰地の5名からなるチームMOBBと、稲葉玲王のホームブレイクである一宮で早朝に合流。

今回はタイミングが合わず、都筑百斗のみ不在となってしまったMOBBであったが、このエリア出身で日本を代表するトッププロサーファーのひとりである田中英義も姿を現し、波も良いということで早速セッションを開始!

防波堤の脇からブレイクするレギュラーの波を掴み、まるでプロかと思うようなパワフルなターンを連発する上手いサーファーが目に飛び込んできたのでレンズをのぞいてみると、それは一宮生粋のローカルトップサーファーであり、全日本でも数々の戦歴を持つ酒井正洋だった。


Masahiro Sakai.

 

「最近の中では一番サイズがありますね!」

と言って、寒いなか後輩の誰よりも早く一番乗りで海に飛び込んで行ったのは田中英義。

今となってはベテラン・プロサーファーの領域に入りながらも、Andy Ironsを彷彿とさせるそのサーフスタイルと本物のスキルで未だ日本のトッププロとして君臨するだけあり、このセッションにおいても周りの目をクギ付けにする動きを連発していた。

下に掲載させて頂いたショットは、日本指折りのエアリストとして人気の高いプロサーファー中浦JET章のドローンによる空撮ショット。

フルスピードで波頭から空中に飛翔する田中英義と共に、波飛沫に浮かび上がる小さな虹を絶妙なタイミングで捉えた一枚。


Hideyoshi Tanaka. Drone Shot by Akira”JET”Nakaura.

 

2017年シーズンはサーフボードのスポンサー無しで一年間活動し、その中で様々なサーフボードをトライした村上舜だが、自分としてはSharpeye surfboardsが一番しっくりときたようで、心機一転Sharpeye surfboardsと契約を結ぶことに決定!

スピーディーで切れ味鋭いそのサーフィンにさらに磨きが掛かり、来シーズンのさらなる活躍に注目が集まる!

Go Shun!!!


Shun Murakami.

 

そんな村上舜の弟でありながらも、レギュラーフッターで全く異なるスタイルを持つ村上蓮。

この朝のセッションでは隙をみては形の良いレギュラーの波を掴み、ソリッドなターンを連発していた。

Ren Murakami.

 

VOLCOM、DOVEと村上舜と同じチームの後輩にあたり、幼い頃から村上舜を見ているからか、どことなくサーフスタイルが似ている瞬間がある脇田泰地。

ハワイ、湘南、千葉に拠点を持ち、英語と日本語をネイティブに使い分けることができる語学力を持つ。

colormag的鬼要チェックなひとり。


Taichi Wakita.

 

思わず撮影しながら「うぉおお〜っ!!」と唸らされてしまうほどのエキサイティングなライディングを魅せてくれたのは一宮をホームに世界に挑戦し続けるトッププロサーファー稲葉玲王。

これはその一部で、まさかのバックサイド・フルローテーションエアを披露したが、前乗りしていた人に加えてランディング・ポジション周辺のボトムにゲッティングアウト中のサーファーの姿があり、それが気になってしまって乗り切れなかったようだが、それにしても写心で見てみると、本当に惜しい一発だったことがお分かり頂けるかと思います。

そんな稲葉玲王がバックサイド・フルローテーションエアをものにする日はそう遠くないだろう。


Reo Inaba.

 

午前10時を過ぎた頃には潮も上げてきてしまい、波のコンディションが悪化したことからここで一度セッションは終了。

果たして、夕方はどんな波が待ち受けているのか!?

またこの一宮とは違ったタイプの、エアセクション全開な波が待ち受けていることを、この時MOBBのメンバーを含め、誰も知る由はなかった。

明日公開予定の夕方セッションも乞うご期待ください!

一生滑走!!

 

 

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ