本格的な冬の訪れとともに強烈な寒波が度々と日本に押し寄せ西高東低の気圧配置が日本海側にスウェルを運んでくれるこの季節。

そんな冬型の日本海シーズンの天気図をこまめにチェックし遠く離れた湘南からここぞという日を狙って毎年、車を走らせロングドライブで日本海を訪れる松岡慧斗プロ。

ここ数年通い続けているだけあってこのポイントの波を当てる臭覚は年々と彼のデータに収集されそれを元に波のコンディションを予測し狙い当てるという流石の一言に尽きるハードコアサーファーの一人でもある。

そして前回のライトブレイクセッションで先月に訪れたばかりだが引き続きなんと今回は日帰りで加藤嵐プロと一緒に千葉、湘南から関西エリアまで車を走らせ、その日を狙うというフットワークの軽さには脱帽である。まるで関西に在住しているかのようなフットワークの軽さである。

この日は西高東低の気圧配置が緩み北からのバックスウェルが狙えることを見込んでのセッションとなった。

そして当日の朝一、無事に到着した松岡プロと加藤プロと合流し波をチェック。

予想に反しここでの波のサイズはダウン傾向。しばらく波をチェックするもセット間隔は長めでこれは十分にまだサイズが残っているビーチに変更せざるおえない状況にまで追い込まれた。

そしてビーチをチェックしに移動を開始した。そしてそこからまさかのハプニングが。。。

冬の訪れで前日に降り積もった雪が道を覆い松岡プロ、加藤プロ達が乗ってきた車が坂を登れないという悲劇が。

そこで足止めをくらいチェーンを装着することに。。

が、このハプニングこそが、まさかのこの日のラッキーセッションの始まりとなった。

なんと、チェーンを装着し走り始めるまでの時間に波に変化が訪れ、朝一よりもセットが入れば十分に狙える波が出現し始めたのである。

 

時間とともに刻々と変化する日本海の波、そのセットを信じて悩んでる暇もなく急いでワックスアップからの入水となった!

まさに雪で車が登れなくなったことが幸運に変化した瞬間である。

 

Keito MatsuokaArashi Kato

太陽が昇るとともにしっかりとしたラインナップが出現し始めた。

そして前回のライトブレイクセッションに比べ潮が引いいる影響でついに今年初のレフトが出現。ライトよりもレフトブレイク狙いのセッションがスタートした。

朝一の光に照らされたレインボーバレルをいち早くビハインドからメイクする松岡プロ。

数年にわたり通い続けているだけあって波のセレクトやテイクオフポジションをすぐに見つけメイクしていく。Keito Matsuoka

 

今回、ここの波が初挑戦となる加藤 嵐プロ。

ここの波は本当に難しいです。テイクオフポジション、波のセレクト、とにかく全てにおいて簡単には行かずなかなか思うように数も乗れず苦労しました。ここの波をわからされました。ここでの初セッションは初心者に戻ったような感覚になりました。と悔しそうに語っていた加藤プロ。

今まで訪れた多くのプロサーファーがここでの初チャージで口を揃えてそう語るようにここの波は日本でもここにしかない難しい波であることに間違いない。しかしながらここでの経験が豊富な松岡プロとのセッションは彼にとってもかなりプラスになったに違いない。

ここでの感覚をまずは掴もうとライトブレイクの波に合わせていく加藤プロ。

Arashi Kato

それとともに松岡プロもライト方向の狙える波を逃さない。

 

掘れ上がる狙えそうなここでの貴重なレフトを何本か逃し思わず声を上げて悔しがっていた松岡プロ。今回は特に時間とともに変化するブレイクポイントとセットの予測できない動きが難しいところでもあった。テイクオフポジションとタイミングがちょっとでもズレるとこうなってしまう。しかしながら笑顔でまるで楽しんでいるその姿はここでの余裕すら感じさせられる。流石である。Keito Matsuoka

 

テイクオフと同時にフリーフォールしながらライトブレイクに素晴らしいチャージを見せる松岡プロ。ここの波の掘れ上がり方がどれだけのものかがわかるテイクオフだ。

Keito Matsuoka

 

今シーズン初のレフトで数本のベストなシークエンスを残していく松岡プロ。ビハインドから見事なグラブレールでレフトを抜けていく。今回の数々のレフトシークエンスは後にまた公開するのでご覧いただきた。

Keito Matsuoka

Keito Matsuoka with Arashi Kato

 

 

今回が初チャレンジでここの波に苦戦した加藤プロ。早くここの波に慣れもっとチャージしたいという日帰りという限られた時間の中での思いから朝一から夕方までランチ休憩のみという松岡プロと共にぶっ続けのチャージが続いた。 Arashi KatoKeito Matsuoka

 

そして日帰りという限られた貴重な時間の中で午後から日没ギリギリまでの時間をフルにチャージしていく松岡、加藤プロ。

 

経過とともに上手くセットに合わせ波と自分のリズムを合わせていく加藤プロ。 Arashi Kato

午後からもビハインドからディープセクションを狙う松岡プロ。 Keito Matsuoka

Keito Matsuoka

Keito Matsuoka

Keito Matsuoka

 

 

Arashi Kato

 

Arashi Kato

Arashi Kato

Arashi Kato

 

Arashi Kato

Keito Matsuoka

朝一からまさかの波のコンディションで一時はここでのセッションが出来ないと思われたが今回もラッキーなことに無事にセッションを終えることができた。ここの波に熱き思いを寄せる松岡プロの思いが届いたのかもしれないそんなセッションとなった。そして加藤プロも今回初のここでの経験が次のチャージにつながるであろう。この機会を与えてくれたローカルサーファーと素晴らしい日本海の大自然に感謝の思いでいっぱいである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

孝之越智 ”マニア”
中学生時代に海外の音楽、ファッションカルチャーに興味を抱き、その影響で衝撃的なパンクロックと出会い、それからパンクバンドを結成し自身もドラムで活動する傍らカリフォルニアのサーフスケートのパンクシーンの影響を受けスケートボードに目覚める。 スケートパークに通っていくうちに自然とサーファー、スノーボーダーとの出会いが増え、自身もサーフィン、スノーボードにのめり込み日本各地、海外のフィールドを求め海や雪山とリアルなシーンを追い求めていった。 追い求める旅の中で美しい自然やロケーション、音楽、ファッション等の様々な新鮮カルチャーとの出会い、多くの横ノリスト達とライディングセッションを重ねるうちその時にしかない瞬間を残そうと気がつけばカメラを片手にそのリアルな瞬間を切り取るようになった。 現在は関西を拠点にcolorsmag関西支部を担当しながら、メディアや雑誌等でも活躍中。