日本最大級のアクションスポーツ複合イベントとして、今や湘南の夏を、いや日本の夏を彩る風物詩となりつつある湘南オープンの会場としても知られる鵠沼スケートパークが、大幅リニューアルすることが決定となった!!

鵠沼スケートパーク内の西側にある1100㎡のエリアに、お椀型や山形、斜面などの大小さまざまな構造物を組み合わせた最大高低差約3mからなるコンクリート製コンビプールが2018年11月初旬の完成を目処に、2018年7月末に着工予定となっており、現時点では国際レベルのパーク競技が可能な会場としても対応できるクオリティーを想定している。

もしこれが現実となれば湘南にて国際レベルのスケートボード競技大会が行われる日もそう遠くない。

そしてそうなれば必然的に湘南はもちろん全国的に日本のスケートボードのレベルが向上することはいうまでもないだろう。

下記はそんな今回の鵠沼スケートパーク大幅リニューアルの実現に欠かせない人物となったサーファーであり、藤沢市議会議員でもあり、海を愛する政治家フォーラム発起人でもある佐賀和樹氏からの報告を引用。

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平成13年に暫定利用としてスタートした鵠沼海浜公園スケートパーク。開園から今年で17年になります。利用者は毎年2万人を超え、昨年は2万9000人、今年は3万人を超えると思います。市内在住の高校3年生の小川希花さんはこのスケートパークで育ち、2020年東京オリンピックを目指しています。今年で7回目を迎えるサーフィン、スケートボード、BMXが集結する国内最大級のクロスカルチャービーチフェスティバル、毎年2万人が訪れるSHONAN OPENの会場としても利用されています。
スケートパーク開設から関わってきた私としては本当に嬉しい限りで、久しぶりにスケボー熱が復活!?しそうですが、改めて鵠沼海浜公園スケートパークに関わる、今日までの私の取り組み経過を説明させて頂きます。

平成12年、藤沢市議会2月定例会、文教常任委員会でスケートパーク設置を求める陳情を全会一致で採択。

平成12年、藤沢市議会6月定例会、建設常任委員会で小田急鵠沼プールガーデンの撤退方針が報告。

報告を受け、私と市担当者とで意見交換し跡地利用についてスケートパークとしての活用を提案。

平成12年9月、くげぬまプールガーデン閉鎖。

平成12年、藤沢市議会12月定例会、建設常任委員会で小田急プールガーデンの跡地利用について報告。『これからの都市基盤整備の重要な課題の一つとして検討を進めておりました藤沢市南部地域の雨水対策である合流式下水道改善計画の中で引地川河口部に新たにポンプ施設を設置する必要があり設置場所の検討がされていました。その様な中、鵠沼海浜公園で営業されていた鵠沼プールガーデンが廃止となりポンプ施設の設置場所を検討した結果、新たに必要となるポンプ施設については、鵠沼プールガーデン跡地、鵠沼海浜公園の地下に設置し、公園用地の有効利用を図ることが財政的な観点からも、また下水道の機能からも最善であるとの判断。ポンプ施設は平成16年度には工事着工予定で、下水ポンプ施設の工事完成までの鵠沼海浜公園については暫定的な公園利用で対応することを検討。暫定利用という観点で、現プールガーデン施設の有効利用しプールの付属施設であるウォータースライダー部分を撤去、若干の手直しをした上でスケートパークとして利用、4年間のポンプ施設建設工事後、その上部利用のあり方については、新たなスケートパークとしての利用状況を見ながら引き続き検討していく』との説明がありました。

そして平成13年7月に3年間の暫定利用で鵠沼海浜公園スケートパークとしてオープン。

平成14年、藤沢市議会6月定例会、本会議、一般質問に於いて鵠沼海浜公園について暫定利用期間を終え、ポンプ施設完了後の施設上部の公園施設利用について恒久的なスケートパーク設置の要望。

「若いころの話なんですけれども。太陽の広場という広場がありました。私は10代を思いっきりそこで遊ばせてもらいました。今も交流が続いている友人たちとの友情もそこで深まりました。当時、中学校から高校にかけて、毎日のようにそこに、悪く言えばたまっていたんですけれども、そこでスケートボードをやったり、また当時流行ったブレークダンスなんかをやっている人もいましたし、それこそギター片手に弾き語りしている人もいました。波乗りをしに行く人がそこへ寄って、一言二言会話を交わしたりしながら、明確な決まり事というのではなかったですけれども何となくルールもありながら、そこで上下関係なんかも学びましたし、そういう中で僕らは育ってきました。その後、サーフ’90という大きなイベントであの辺が再構築された時になくなってしまったんですけれども、私が思い描いているのは、もう一度また、そういう場が海のそばにあったらいいなという思いがあります。」と語らせて頂きました。

それに対して市は『それまでのスケートパークの利用実態、経営状況等検証いたしまして、継続の可能性や他の施設計画への展開等を検討してまいりたいと考えております。』と答弁。

平成15年、藤沢市議会6月定例会、建設常任委員会で鵠沼スケートパークの暫定利用の継続について報告。

下水道整備計画の見直しに伴い、当公園のポンプ場建設が延伸になること、そしてスケートパークの利用者が当初見込みより大幅に伸びていることなどから、引き続き鵠沼スケートパークとして平成18年までの3カ年の暫定利用継続の方針を報告。

平成16年、藤沢市議会2月定例会、予算等特別委員会に於いて鵠沼海浜公園スケートパークの運営状況について質疑。

平成18年以降は暫定利用の許可期間1年を毎年更新する形で継続利用。

その後、同僚議員からも道の駅など様々な活用方法について提案。

そして東日本大震災以降、下水道施設を新設する際の津波に対する基準等が新しく指針で定められ、また神奈川県の津波浸水想定が大幅に見直され、地下埋設での設置となっていた鵠沼海浜公園へのポンプ施設建設の当初計画を大幅に見直さなればならなくなりました。地上部への建設となると都市公園法の協議に困難が生じ、また周辺施設を含め地上に高い建物が建設されることで眺望への配慮や景観の阻害などの要因もあり着工できない状況になっています。

これまでもパーク関係者や利用者からもセクションの老朽化について意見を頂いていましたが、オリンピック競技種目として正式決定への流れが加速する2年前SHONAN OPEN開催時に、施設運営を行なっている湘南なぎさパークの経営者と意見交換、今後は愛好者や競技者の増加が想定されること、現在の1年間という許可期間による運営面での課題などについて改善を求められました。

その後、2年近くに渡り複数年許可の可能性について市担当者と協議を進め、今年度予算において老朽化してパーク外周部分の改修工事を予算化。そしてパーク内部のあり方についても各方面の関係者と継続して意見交換や協議を行って参りました。

先月の藤沢市議会6月定例会での一般質問で『鵠沼海浜公園スケートパークについて』質疑し、今年度より許可期間を1年から3年に変更されることやハード、ソフトの両面について今後の方向性などを確認、そして今日の公式発表となりました。

私自身、ここ鵠沼のサーフカルチャーに育てられ、サーフィンやスケートボードを楽しんきた一人として、そして理解者の一人として今後も鵠沼海浜公園スケートパークが利用者にとってより良いものになるように今後も引き続き取り組んで参ります。

藤沢市議会議員 佐賀和樹

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鵠沼海浜公園スケートパーク・コンビプールの概要
場所:鵠沼海浜公園スケートパーク内(藤沢市鵠沼海岸4-4-1)
整備主体:株式会社 湘南なぎさパーク
監修: 一般社団法人日本スケートボード協会
スケジュール 平成30年7月末着工、11月初旬完成

施設の概要
スケートパーク西側の約1.100㎡のエリアにおわん型、山型、斜面などの大小さまざまな構造物を組合せ、コンクリートで一体的に形成、最大高低差は約3m、国際レベルのパーク競技が可能な会場を想定。
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yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ