Photos & Text by colorsmagyoge.

 

前線を伴った低気圧が関東の真上を通過した影響で頭前後にサイズアップした朝を迎えた4/11(木)の湘南エリア。

若干強めのオフショアにより、ビーチブレイクのほとんどがワイド気味なダンパーが目立つコンディションとなった中、スーパースター湯川正人と合流。

あらかじめ湘南イーストサイドのリーフブレイクをチェックしたものの、形はいいがワンサイズ小さめだったことから、形は悪いが掘れていてチューブもありでワンサイズ大きめな某ビーチブレイクで早速セッションをスタート!

Masato Yukawa.

 

ビーチでカメラを構えていると、スタイリッシュなバックサイド・グラブレールでチューブに突っ込みまくる上手いサーファーを発見。

ズームしてのぞいてみると、なんとそれは千葉の大原を拠点とするプロサーファー高橋優人だった。

その名前を聞いてピンと来た人はわかるかもしれないが、この高橋優人、千葉を代表する日本のトッププロサーファーのひとりである高橋健人プロの実弟で、現在はStacey surfboards Japanの営業マンとして全国を飛び回っている。

Yuto Takahashi.

 

波が良くない日の方が圧倒的に多い湘南。

このグッドタイミングでこの日の波をスコアしていくところはさすが高橋優人のひとこと。

ちなみにこの高橋優人の乗っている波の手前で波に乗っているのは、今や日本を代表するプロサーファーYouTuberとして大活躍するkumebrosこと粂悠平と粂浩平のお父さんであります。

そんな高橋優人がStacey surfboardsの営業でこの日訪れたのは茅ヶ崎のサーフショップ”Rサーフスケート”。

オーナー和田大はTHE SURFSKATERSの総合チャンピオンであり、波があれば必ず店を閉めて海に入っているという、今となっては珍しい本物志向でコアなスタイルを貫き通す男。

海に入っているからといってお店をサボっているわけではなく、ストイックにサーフィン向上を目指し続けるそんな本格派サーファー&スケーターな和田大だからこそ、地元の熱いキッズサーファー達やそのファミリー達からの信頼も厚く、今や茅ヶ崎にRサーフスケートありといった存在感を築き上げている。

Dai Wada.

 

そんな和田大と共に、この日のチューブ波を攻めまくっていたのは、このビーチブレイクをホームに、時と共に著しく変化していくその様を見続けてきた今の湘南では珍しい生粋のローカル川高氏。

エド小川氏のDROP OUT surfboardsが茅ヶ崎にあった頃はライダーとして活躍し、現在はこのポイントの目の前でサーフショップ”エリア51″を営みながら、シェイパーとしても活動している。

Kawataka kun.

 

一時間ほどセッションしたところで湯川正人が海から上がってくると、他にもいいところがあるのではないかとにらんだcolorsmagと湯川正人は、かねてから合流予定だった小林直海と連絡を取り合いつつ、車を走らせ134号線を右往左往。

そうこうしているうちに天才映像クリエイターとして大活躍中の中浦”JET”章からも連絡が入り、あそこかここかと迷っているうちに、まさかの某ビーチをチェックしてみると、頭前後でレギュラー、グーフィー共に形のいい波に遭遇。

波見地獄にハマる瀬戸際でプルップルだったクルー達は居ても立っても居られなくなり、早速入水!

強めのオフショアですら味方につけ、高さのあるスラブエアを魅せるのは中浦JET章。

Akira”JET”Nakaura.

 

小林直海と共に駆けつけ、このセッションに参加してくれた茅ヶ崎が生んだ世界的プロスケーター三本木心。

Polar skateboardsチームのインターナショナル・プロライダーとしてヨーロッパを中心に、2019年2月にもPolarチームのパリツアーに招待されて参加するなど、Rやウォールなどをありえないアプローチでメイクして世界を驚かせてしまうその独自のスタイルの根底には、幼い頃から慣れ親しんできたサーフィンというエッセンスがあるからに他ならない。

Shin Sanbongi.

 

海に入り始めてからしばらくすると、オフショアが強まり、コンディションが悪化してきたかと思いきや、さらに1時間ちょっと経つ頃には若干風が弱まりはじめ、予想以上のグッドコンディションに変貌。

 

セットが入るとまるでポイントブレイクかのようにパーフェクトなレギュラーが数本ラインナップ。

まさに湘南マジックモーメント。

アウトサイドで数発のターンを入れ、フィニッシュのビッグターンもしくはチューブという、突然現れた最高のコンディションに、数時間に渡って海に入り続けて疲れてきたこのタイミングであってもその一瞬を絶対に逃さないと言わんばかりに、その疲れすら吹き飛ばすように波を掴みまくるクルーたち。

Masato Yukawa.

 

1本目のセットを湯川正人が掴むと、その裏に入った2本目のセットを小林直海が掴み、そしてまた沖に戻り、それを繰り返すことわずか1時間足らずであったが、予想もしなかったような、この日の最高の瞬間に遭遇することができた。

Naomi Kobayashi.

 

そんなセッションの中でこの日のセッションのベストシークエンスとなった小林直海のフロントサイドグラブ・カーヴィング540°チューブかぶりながらアウトのシークエンスは、シークエンスコーナーにて掲載中なのでそちらもぜひチェックしてみてください。

【シークエンス・オブ・ザ4/11湘南セッション】フロントサイドグラブ・カーヴィング・リバース540°チューブかぶりながらアウト by 小林直海

 

オフショアグッドコンディションに変わりなかったものの、夕方にはサイズダウンとなったことからこの日のセッションはこれにて終了。

次に湘南にいい波が到来するのはいつなのか!?

明日は明日の風が吹く!!

 

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ