Photos by Yasuma Miura. Text by colorsmagyoge.

 

日本指折りのハイサーフエリア静岡のメジャーポイントのひとつである静波海岸の目の前に日本では初となる本格的なサーフィンが楽しめる最高な波を生み出すウェイブプール”静波サーフスタジアム(Perfect Swell Shizunami)”が誕生した。

 

この静波サーフスタジアムはJACKOCEANSPORTSが6年以上の年月をかけて将来のサーフィンの可能性、サーフィン業界、地域の活性化のために情熱を注いだプロジェクトである。

この”SURF STADIUM SHIZUNAMI”では、AMERICAN WAVE MACHINE社によるPerfectSwellという人工波発生装置が使われており、Jamie O’BrienやCheyne Magnussonをはじめとした世界のトッププロサーファーたちが監修としてその開発に携わり、プログラミングを変えることであらゆるパターンの波を無限に生み出すことが可能。

その点こそが、世界に数ある他の人工波発生装置とは異なる最大の特徴と言えるだろう。

 

2019年にテキサスのWaco、BSRが第1号のPerfectSwell製ウェイブプールとして誕生して以来、そのサーファーなら誰もが乗りたくなるような完璧なチューブ波から、アクションに最適なリッパブルな波、そしてエキスパオートにはたまらないビッグエアに適した波を生み出し、世界中のサーファーたちを魅了し続けていることは言うまでもない。

そんなAMERICAN WAVE MACHINE社によるPerfectSwellが、SURF STADIUM SHIZUNAMIとして日本初上陸を果たしたのである。

今回のこのSURF STADIUM SHIZUNAMIで特筆すべきは、世界に点在するいくつかのAMERICAN WAVE MACHINE社によるPerfectSwellのウェイブプールの中でも最新のシステムが導入されいること。

このことによって同社製の他のウェイブプールの中で最もパワフルで大きな波を生み出すことが可能となっている。

 

また、静岡といえば日本一のお茶の産地として有名で、おいしいお茶を作るには綺麗な清水が必要不可欠。

このプールで使われている水は、そんな静岡が誇る清水を地下から汲み上げ、日本基準の最低ラインの塩素を加えて常に循環させたものとなっている。

これらのことを踏まえれば、静波にできたSURF STADIUM SHIZUNAMIは、現時点で波質と水質において世界一のAMERICAN WAVE MACHINE社によるPerfectSwellのウェイブプールだと言えるだろう。

Taichi Wakita.

 

これからここの波を滑るために日本国内はもちろん、海外からもトッププロサーファーたちが来日する機会も増えるに違いなく、また世界レベルの大会会場となる可能性も十分にあり得るのである。

そんな世界の注目を浴びるSURF STADIUM SHIZUNAMIのオープン前である7月頭の某日。

日本が世界に誇るパイプライナーである脇田貴之をはじめ、その血を受け継ぐ日本を代表するトッププロサーファー脇田泰地と脇田紗良、さらに歴代グランドチャンプ辻裕次郎とスーパースター佐藤魁といったVOLCOM JAPANチームのメンバーたちが、密かにここで貸し切りスペシャル・セッションを決行した!

今回のTEAM VOLCOM Japanのメンバーにおいて、VOLCOM international的にも絶対に欠かせなかった人物が、日本が世界に誇るパイプライナーのひとり、脇田貴之。VOLCOM Surfが最も重んじるプルービング・グランドであるパイプラインのディープゾーンに”WAKITA PEAK”の名を残し、日本よりも先にハワイ、アメリカのVOLCOMからスポンサードのオファーを受けた逆輸入型VOLCOMライダーであり、若い世代と共にしたこのセッションにおいてもPerfectSwell本社の人間たちを唸らせるほどのハイパフォーマンスを魅せた。Takayuki Wakita. 

 

この静波サーフスタジアムでのスーパーセッションにおいて最もクレイジーなエアをメイクしまくり、ダントツのパフォーマンスを魅せつけた脇田泰地。Ozzie Wrightを想起させる日本人離れした高さを誇るスロブエアに、難易度の高いスティールフィッシュ・グラブ・エア、エアリバースはお手の元といったそのエキサイティングなライディングの数々は、数日後にVOLCOM JAPANよりドロップされる本編のムービーにも収録されているので鬼要チェックとなっている!Taichi Wakita.

 

今回のセッションではエアまでメイクしてみせた脇田紗良。静波サーフスタジアムのウェイブプールの波でエアをメイクした初のWOMENS日本人プロサーファーとして歴史を刻んだ。都筑有夢路に続いてCT入りする可能性はもちろん、2024年のパリオリンピックの日本代表選手有力候補のひとりであると言って過言ではない未完の大器。Sara Wakita.

 

ダブルグラブ、アーリーウープとバリエーション豊かなエアに加え、バックサイドのレイバック・チューブなどオリジナリティー溢れるスタイルでこのセッションを盛り上げてくれた辻裕次郎。Yujiro Tsuji.

 

このプールセッションの間、終始大興奮だった佐藤魁。カーヴィング、リッピング、エア、チューブをスタイリッシュに決めまくり、ここの波の魅力に取り憑かれた様子で「またやりたい」を連発していた。同じ波で同じ技を繰り返し練習できるという海の波では不可能な反復練習が可能なウェイブプールの波は、佐藤魁を夢中にさせるほどの魅力を持つ。Guy Sato.

 

お昼過ぎから夕方まで最高級の波に乗りまくり、DAY1セッションは無事終了となった。

VOLCOMチームによる静波サーフスタジアムセッションはDAY2へと続く!

 

【最新動画】オープン前の静波サーフスタジアムに一番乗りした脇田貴之、脇田泰地、脇田紗良、辻裕次郎、佐藤魁といったVOLOCMチームによるPerfectSwellセッション

 

 

 

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ