Movie & Photos by WSL. Text by colorsmagyoge.
能登地震で被害に遭われた皆さま、心よりお見舞い申し上げます。
未だ救助活動が難航する中、1日でも早い復興を心よりお祈りします。
セットで40ftの巨大な波が押し寄せるポルトガルのナザレを舞台にWSLビッグウェイブ・チャレンジ”TUDOR NAZARE”は日本時間の1/22(月)から1/23(火)にかけて開催された。
大会当日の朝はまだ予想していたうねりが到達しておらず、5時間弱のウェイティングを余儀なくされたが、徐々にサイズアップを果たし、正午過ぎにはコンテストがスタート。
ビッグウェイブ・チャレンジにふさわしいエピックなコンディションに恵まれた中で総勢18名の世界の名だたるビッグウェイバーたちからなる全9チームによる命がけのサーフィンバトルが繰り広げられた。
MENSベストパフォーマンス賞は今回で4回目のトーイン・ナザレ・ビッグウェイブ・コンテスト優勝となったLucas Chiancaが勝ち獲る!!
今回、Lucas ChiancaはパートナーであるKai Lennyが負傷のため出場不可能となったことから、土壇場でパートナーをPedro Scoobyに変更せざるを得ないというアクシデントに見舞われたが、それにも関わらず見ているだけで心臓が飛び出そうな特大セットの危険なディープなセクションを容赦なく攻めるアプローチを披露
3チームずつ海に入るヒートセッションを各チームが2回ずつ行ない、その中で個人ベストスコアとチーム・トータルスコアで競い合うヒート形式で行われた中、Lucas Chiancaはその2ヒートセッションにおいて7.83ptとバックアップに7.67ptと個人ベスト・トータルスコアをマークする素晴らしいパフォーマンスを魅せた。
「まるで夢のようです」Lucas Chiancaは言った。「ナザレは私の人生の全てを与えてくれた魔法のような場所です。今回Pedro Scoobyをパートナーに選び、初めてのブラジル人だけのチームで掴み取った優勝だったので自分にとっても価値あるものになりました。Pedro Scoobyと一緒にトーインできて本当に嬉しいです。Pedro Scoobyは僕を後押ししてくれ、助けてくれ、ビッグウェイブでサーフィンをはじめた当初からインスピレーションを受け続けてきたサーファーの1人です。今日のパフォーマンスで少しでもそんな彼に恩返しができて本当に嬉しく思います」
Lucas Chiancaは今回の優勝でナザレでのトーイン・コンテストにおける4回目の優勝を果たした形となっており、パドルインのナザレでのコンテストでの優勝を合わせるとトータル5勝という記録を樹立。
まさにナザレのビッグウェイブ・サーフィンにおいて、現環境最強。
今年もナザレにおける世界一のビッグウェイブ・ワールドチャンプに輝いた。
WOMENSはMaya Gageiraが2度目のタイトルを獲得!!
2013年には全世界にナザレの危険を震撼させるほどの生死を彷徨う強烈なワイプアウトを経験したにも関わらず、そのトラウマを払拭して再びナザレのビッグウェイブに復帰を果たし、まさにその人生の大半をナザレの波に捧げてきたと言って過言ではない彼女が昨年に引き続きそのタイトル防衛に成功した。
1ヒートセッション目を終えた時点ではMichelle des BouillonsにリードされていたMaya Gabeiraは2ヒートセッション目でそれを上回るハイスコアをマーク。
「サイズがそれほど大きくなかったので、ジャッジがターンにスコアをつけていると気がつきました。だから2回目のヒートセッションではより滑らかなウォールの波を選んだのが功を奏しました。」Maya Gabeiraは言った。「永遠とも思えるほど長い怪我を克服し、再び試合に出場できて本当に良かったし、優勝できたことは復帰への素晴らしい方法でした。最年少のAntonio Laureanoとチームを組むことは特別でした。怪我をした後も彼は私をジェットスキーでトーインし続け、集中力を維持し、今回も私が必要な波を掴めるようにドライブしてくれました。今日はヒート時間との戦いの中で、レールサーフィンを行なうには非常に難しい日でした。通常のフリーサーフィンでは疲れたら休みますが、今回は試合なので行かなければならず、必要以上にリスクを負うことになりましたが、最終的には優勝できて本当に良かったです」
最終的に自分のペースを掴んだPedro Scoobyが、Lucas Chiancaとのチームを優勝に導く!
地元ポルトガルのNic Von RuppとフランスのClement Roseyroのチームがチーム優勝を持って行く勢いだった中、Pedro Scoobyは6.33ptと5.17ptをマーク。
この2本を決めたことによってチームを優勝へと導いた。
「2日前まで体調をひどく崩してリオデジャネイロの自宅のソファで寝ていたことが信じられません」Pedro Scoobyは言った。「母は気遣ってくれ、Lucas Chiancaが励ましてくれたので、来ることに決めました。私は今回の大会に全力を注ぎ、チーム優勝を勝ち獲るためにベストを尽くしました。Lucas Chiancaはとても才能があり、一緒にサーフィンをする中でいろいろなことを話し、強いつながりを持っているので、そんな彼と今日ここで共に優勝を掴むことができ、とても特別な日になりました。」
チームのランキングでは個人でもMENSで2位となったClement RoseyroとNic Von Ruppのチームが2位に、個人でMENS3位となったRodrigo KoxaとVitor Fariaのチームが3位入賞を果たした。
チーム、WOMENS、MENSそれぞれの各大会結果は下記の通り。
チーム
優勝:Lucas Chianca & Pedro Scooby
2位:Nic Von Rupp & Clement Roseyro
3位:Rodrigo Koxa & Vitor Faria
4位:Pierre Rollet & Rafael Tapia
5位:Eric Rebiere & Sebastian Steudner
6位:Andrew Cotton & Will Skudin
7位:Michelle Bouillons & Ian Cosenza
8位:Maya Gabeira & Antonio Laureano
9位:Joao De Mecedo & Antonio Silva
WOMENS
優勝:Maya Gabeira
2位:Michelle Bouillons
MENS
優勝:Lucas Chianca
2位:Clement Roseyro
3位:Rodrigo Koxa
4位:Sebastian Steudner
5位:Pedro Scooby
6位:Rafael Tapia
まさに死と隣り合わせのビッグウェイブ・サーフィン。
今回の大会に出場を果たした18名の選手たちすべてに、感謝と敬意を払いたい。
感動をありがとうございました。
さらなる詳細は下記リンクをチェック!!