タヒチのチョープーを舞台に開催中の2024年パリオリンピックは日本時間の7/30(火)深夜からDAY3がスタートとなり、セットで10ftという強烈なコンディションとなったことからWOMENSラウンド3は延期となり、MENSラウンド3の全ヒートを消化。
注目の日本人選手たちの活躍は、ヒート2でワールドチャンプFilipe Toledoを下した稲葉玲王がクォーターファイナル進出!
Reo Inaba.
1本目の波からセットを掴んでチューブに突入し、あまりの深さにそのままチューブに潰されサーフボードが真っ二つに折れるシリアスなワイプアウトに見舞われながらも、狂気の笑みを浮かべて沖に向かい、怖気付くことなく猛チャージを繰り返すその姿に心が震えて涙を抑えきれなかった。
ワールドチャンプFilipe Toledoですらその表情に恐怖を浮かべる中でも2本目には3.17pt、4本目には2.03pt、5本目には2.83ptをバックアップにまとめ、見事クォーターファイナルへと駒を進めた。
幼い頃に海に恐怖しながら偉大な父、稲葉康宗プロが教えてくれたサーフィンに魅了されてここまで辿り着き、自分のサーフィンに大きな影響を与えてくれた今は亡き小川直久プロのオリンピックへの悲願の想い、仲間、乗り越えてきた悔しい思い、計り知れないものを胸に目の前に立ちはだかる怪物の波を思う存分に楽しむその姿に勇気と感動を与えられた。まだまだ試合は中盤戦であるが、この勢いで稲葉玲王のメダル獲得に期待したい!!
Go REO!!
1本目の波でボードを折ってしまった稲葉玲王にバックアップボードを渡す日本代表名コーチ田中樹。地元千葉の先輩プロサーファーがこうしてそばにいてくれることだけでもどれだけ心強いだろうか。波乗りジャパンが一丸となる瞬間を垣間見た。
Filipe Toledoを相手に稲葉玲王が見事逃げ切り、クォーターファイナル進出が決まった瞬間に歓喜の表情を見せる日本代表名コーチの大野Mar修聖とポルトガル出身の元CTサーファーで世界的名コーチのJake Peterson(ジェイク・パターソン)。
その一方で五十嵐カノアはヒート5でGabriel Medinaに、Connor O’Learyはヒート9でEthan Ewingに敗退となり、共に2024年パリ・オリンピックを9位でフィニッシュすることとなった。
ワールドチャンプGabriel Medinaが早くも2本目から9.00ptのエクセレントライドを決め、序盤から追い込まれる状況となった五十嵐カノア。テイクオフに失敗し、まるでビルの3、4階から飛び降りるようなフリーフォールで強烈なワイプアウトを食いながらも、危険を顧みず、ギリギリの限界を攻めて逆転を狙い続けるその姿は侍そのものだった。Kanoa Igarashi.
自身のインスタグラムを通して「今日はプロとしてオリンピックに参加できて素晴らしい一日でした。負けたことはとても残念ですが、全力を尽くして挑んだことに満足しています。タヒチ水上パトロールチームのみなさまに感謝します。今日、私が限界まで挑戦できたのは皆さんのおかげです。最後に、このイベントを視聴し、素晴らしいメッセージを送ってくれた日本のサポーター、ファン、友人、家族の皆さんに心から感謝します。次のCTのフィジー楽しみです。」と語ったConnor O’Leary。9位でフィニッシュとなった。五十嵐カノアと共に日本の国旗を背負い、これからもCTで活躍してくれることに期待したい! Connor O’Leary.
稲葉玲生は迎えるクォーターファイナルのヒート1でペルーのAlonso Correaと対戦予定。
【MENSクォーターファイナル】
また、この日は波がハードであったことから延期となった松田詩野はWOMENSラウンド3のヒート5でスペイン代表のNadia Erostabeと対戦予定となっている。
【WOMENSラウンド3】
稲葉玲王、松田詩野といった残る波乗りジャパン2名のさらなる快進撃に期待したい!!
Go Japan!!!