Photos & Text by colorsmagyoge.

南海上を通過した低気圧の影響で全域に渡って頭前後のファンウェイブに恵まれた11/11(月)の湘南エリア。

メローで形のいい波がブレイクしていたイーストサイドのリーフブレイクは大混雑となっていたことから、ちょっと気になっていた某サンドバーをチェックすると、まだ潮が引きすぎている感じではあったが、お昼過ぎの上げいっぱいに向けてコンディションが良くなってきそうな雰囲気だったので、Wave of The Winter優勝で世界一のパイプライナーに輝いた世界的プロサーファーの松岡慧斗に連絡を入れて合流。

自らシェイプしたツインフィンのボード2本と共にビーチに登場し、波を見るや否や、

「何すかこの波は。言うほど全然よくないじゃないですか」

と文句を言いながらも、ここ数年ハマっているスノーボードからインスピレーションを受けて生み出されたオリジナル・デザインのパウダーテールのツインスタビで入水していく。

Keito Matsuoka.

Above : Keito Shapes logo. Below : Keito’s Original, Powder Tail with Chippa Wilson Twin Stabi / Captain Fin.

Keito Matsuoka.

そんな中、ミドルサイズながら切れた形のいい波を掴みまくっていたのは、すでに海に入っていたロコボーイ具志堅ゼン。

Zen Gushiken.

右側に数名上手いサーファーが入っているのが見えたのでレンズ越しにチェックしてみると、茅ヶ崎のKelly Slaterとして密かに知られるR SURFの和田大の姿が。

さらにやたらしなやかな内股スタイリッシュで切れ味鋭いリッピングをスピーディーに決めまくっていたのは、プロサーファーになれる実力を十分に持つトップジュニアとして注目を浴びながらも、あえて生計を立てにくいプロサーファーの道を選ばなかったトップサーファー石川雄大だった。

そんな彼は、実は社会人アスリート・プロサーファーとして活動する道を切り拓き、映画”OCEAN TREE”を制作するなど多方面で才能を発揮する石川拳大の兄でもあります。

Above : Kelly “Dai Wada” Slater. Below : Yuta Ishikawa.

この波ではモノ足らず、お気に召されなかった様子の松岡慧斗が、1時間もしないうちに海から上がってきたので、しばらく一緒にそんなロコたちによるセッションを眺めがていると、明らかにプロサーファーに違いないと思しき動きを魅せるサーファーの姿が。

「あれ?蓮じゃないすか?」

と、松岡慧斗。

まさしくそのサーファーは、プロサーファー村上蓮であった。

Ren Murakami Mobb.

「蓮が入ってるならもう一回やろうかな」

ということになり、晴れ間も見えてきたタイミングで再びセッションがスタート。

小波でもスタイリッシュな、さすがのライディングを連発する。

Keito Matsuoka.

ド派手な真っ黄色のウエットスーツに身を包み、どんなにダンパーでもチューブしか狙わないバレルジャンキーぶりを魅せて、このプロサーファーだらけのセッションでも存在感をあらわにしていたのは、HRS SURFチームの看板ライダー”パイセン”こと、63歳にして現役過ぎるクレイ爺なカズさん。

現在拠点としているバリから久しぶりに一時帰国したばかりの翌日に、湘南でこの波を呼び込むなんて、本当にパイセンはサーフィンの神に溺愛されているんだなと改めて痛感させられたのだった。

Paisen Kazu san.

潮が上げ込んでコンディションが良くなってきた頃になると、今度はISAワールドジュニアで日本代表選手として活躍した経歴を持ち、今シーズンは宮崎で開催されたQS3000でも好成績を残した注目の若手トッププロサーファー鈴木一歩が登場。

このセッションに一石を投じるかのごとく、マジックボードであるJoistik surfboardsで激アツなライディングを披露する。

Ippo Suzuki.

そんな鈴木一歩は、この日のセッションの中でベストとなったエアリバースをメイク!

その模様はシークエンス・オブ・ザ・デイとして昨晩colorsmagにて投稿させて頂きました。

実際に一緒にビーチでこの1発をみていた松岡慧斗も、思わず「おー!」と唸らされたその素晴らしかった1発のエアリバースを、ぜひ連続写真でチェックしてみてください。

防波堤の沖に入ってくるグーフィー多めのピークでチューブ、エア、ソリッドなリッピングとエキサイティングなライディングを連発していたのは、大橋海人の実弟、大橋茅人。

Chihito Ohashi.

波も天気も良くて気持ちよかったことから気がついたらご飯も食べずに5時間以上も撮影してしまっていた11/11(月)の湘南。

最高な1日に感謝。

さらにこのセッションを一緒に撮影していたHRS DA BOSSによるHRSプロライダー村上蓮と鈴木一歩のライディングを収録した最新クリップの方も下記リンクよりチェックしてみてください!

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ