Movie & Photos, Text by yasu kakurai.

世界的レジェンド、ウェイン・ラビット・バーソロミュー主催の

ワールド・クラブ・チームチャレンジ

AUSをはじめ、多くのインターナショナルの国旗が風になびく

言わずと知れたオーストラリア、いや、世界的レジェンドであるウェイン・ラビット・バーソロミューが主催する”Usher Cup World Club Challenge 2025″が1/17(金)から1/19(日)までの3日間に渡りスナッパーロックスを会場に行なわれた。



オーストラリアには各地にボードライダース・クラブが存在し、このクラブ単位での試合などが行われている。

そして今大会は、さらに規模が大きく、各クラブの代表者4名(男子3名、女子1名)が1チームとなり、35分間の中で順に波に乗りその総合得点で勝ち上がるというシステム。

CT選手経験がありハワイを代表するひとり、イズキール・ラウ
CT選手だったミシェル・ボレーズを筆頭としたタヒチチーム
コビー、ジェイ、パーコ、そしてシェルドンのスナッパーチーム
先住民アボリジニの方々による”祈りの儀式”が行われた

日本代表サーフクラブ

”OMI WAN Surfing Board Riders Club”

都筑有夢路、森友二、田中透生、矢作紋乃丞がメンバーとして参戦

タイトルにあるように、これは、ワールド・クラブ・チャレンジ。

つまりインターナショナルチーム枠があり、もともとラビットと長年の親交のある近江俊哉氏にお声がかかり、日本は”OMI WAN Surfing Board Riders Club”を立ち上げ、この舞台に招待されたのだ。



我らが日本チームのメンバーは、田中透生、森友二、矢作紋乃丞、都筑有夢路といった豪華な顔ぶれ。

さすがオリンピアンの都筑有夢路、小波でも力強いライディング
スムーズ、かつ俊敏なリップでスプレーを巻き上げる森友二
田中透生のスタイリッシュなレールワークはいつも美しい
矢作紋乃丞、今後大きな期待のかかる注目のサーファー

チーム戦なだけに、波の状況を読み、誰が何番目にヒートインするのかは大きなポイントとなる。

近江氏を中心に波をチェックしながら各々の意見を出し合い、どのような作戦で挑むかをディスカッションしていた。

矢作紋乃丞、森友二、田中透生、都筑有夢路の“OMI WAN 2025”

もちろん張り詰めた部分もありながら、みんながその場の雰囲気やフェスティバル感のある会場を楽しみ、終始笑顔の絶えないものだった。

各クラブ、そして各国が自分たちの旗をかかげ、一心に応援する姿を見ると団結感とは素晴らしいものだと再確認させられる。

波の状況としてはとても小波なコンディションだったのだが、都筑選手がふと言った言葉、「波も綺麗だし、楽しもう」それ、間違いない、それが一番な事。

大会なので勝ち負けは重要、でも、サーフィンが好きな気持ちが、自分を進化させるのだろう。


初日は3戦をこなし、選手たちはジャパンチームが勝ち上がるのを確認するとすぐに全員で歓喜していた。

皆んな、大会そのものを笑顔で思いっきり楽しんでいるようだ

翌日のヒートは朝イチからだったのだが、こちらも着実に勝ち上がり、あれよあれよとセミファイナルのヒートを迎える。

が、しかし、バイロン・ベイとノース・ショアがいい波を先取し、”OMI WAN Japan”のチームチャレンジはここまでとなった。

しかし、オーストラリア、そして各国からの招待チームが集結する中、セミファイナル進出は実に快挙な事。

また来年、どのようなチームで臨むのか、すでに楽しみである!

各ボードライダーズのタープが並ぶ会場の様子。規模の大きさがうかがえる。

戦いとは言え、競い合う競技の中では、平和であり、感動の多くをここに感じられた。

通年の試合をこなすコンペティター、エクストリームなサーフィン、波にフローするゆっくりとしたサーフィン、色々な形でサーフィンを楽しむことができるのだ。
オーストラリアというこの大陸は、本当に海が好きで、サーフィンが大好きな国なのである。



編集者プロフィール:
加倉井靖典
サーフィン雑誌 SURF1stの編集ライターを経てフリーになりBlue.やSurfing Life、そして女性誌等を手掛けてきた。現在オーストラリアのGCに在住しバーテンダーをやりながら、写真と編集で瞬間を切り撮り、それを発信し続けてている。


Instagram : @yasukaku @grandfphotography


yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ