Photos and texts by yasukaku.

Julian Wilsonが手掛ける”Rivvia Projectsが着々と始動!その裏側を垣間見る貴重な数日間に、オーストラリアを拠点とするサーフジャーナリスト加倉井靖典が密着!

今(2025年3月8日 土曜日) 私がこの記事を書いている窓の外は、もの凄い雨風の真っ只中、ご存知の方は多いかと思うが、ここオーストラリア・ゴールドコーストには50年ぶりに上陸直撃したサイクロン・アルフレッドの暗雲がいまだに停滞し猛威を振るっている。

轟々(ごうごう)としたその雨風は既に甚大な被害を起こしている。

筆者の私は、このような環境下にて下記の記事を作成しているという余談から始まってしまったのだが、タイトルの記事を書き進めていこう。

3月の今、振り返ること、2025年今年が始まり、色々なサーフィンイベントが続いた。

そんな中、中村竜氏が1月後半に久々に来豪するとの話を耳にし、早速コンタクトを取った。

話を聞くと、今回の目的は単なるサーフトリップと言う訳ではないようだ。

彼が日本総代理店となっている”Rivvia/リヴィア”の展示会やイベント参加がメインの目的との事。

無論、「今回、サーフィンはしません」なんて事はあり得ない。Julian Wilson × 大原洋人 × オーストラリア注目の若手Caden Francisのサーフセッションもディーバーポイントにてしっかり収録!

ワイルドカードを得て決定したCS参戦に気合いの入ったJulian Wilsonが魅せるスタイリッシュなビッグエア。
見事なレールワークで加速し、的確なポジションから飛び抜ける大原洋人。Rivvia Projectsに、そして世界に認められる日本人プロサーファーの1人に他ならない。

Rivvia Projects展示会で垣間見るJulian Wilsonのビジネスマンとしての側面

サーフィンのみならず優しい笑顔も一流なJulian Wilson.

先ず、アパレルの展示会がゴールドコースト空港に隣接するRYDGESにて2日間(2025年1月22日と23日)行われたのだが、Rivvia Projectsもこの展示会に参加した。

そこにはお馴染みのサーフ系ブランドが多数参加しており、メジャーな各チームライダーたちも顔を出していた。

Rivvia Projectsは、クロージングはもちろん、キャップやトートバッグ、そしてゴルフウェアのラインナップも揃えている。昨今、Surf and Turf、いわゆるサーフィンとゴルフは流行りのカタチとなってきている。

サーフィンはもちろんのこと、ゴルフもオーストラリアは盛んな大国である。

展示会では、笑顔ある緩やかな時間ではあったものの、ジュリアンは時としてシリアスな表情を見せながら仕事の話や商談をこなしていた。

アパレル展示会にてスタッフと話を進めているJulian Wilsonのビジネスマンとしての顔。
笑顔で会話が弾むJulian Wilsonと大原洋人。まさにビッグタッグである!

尽きない好奇心、そして、起業家やビジネスマンとしてのいつもとは違った彼の側面をとても感じることとなった。

でもなぜ、ジュリアンがアパレルブランドを立ち上げたのだろうか?

彼は名実ともに兼ね備えたサーファー、CT選手として第一線の舞台で若かりし頃から戦ってきた。

彼をサポートしてきたビッグブランドには、NIKEやHurleyなどが上がる。

惜しまれながらも、CTを引退という決断をしたのだが、その後、過ぎ行く時間の中で、「やはり何かを自分で始めたい…」と言う気持ちになって行ったと言う。

そして、想い描いたものは”Rivvia/リヴィア”となり、世に誕生したのである。

信ずるものは、古き友人

チームRivvia、そして中村竜 & GEN親子のコラボショット!

そんなジュリアンは、良き父、良き夫であり、素晴らしきサーファーであるそんな彼を人間的にも尊敬する人物のひとりとする中村竜氏は、彼のプロジェクトに参加することとなったのだが、その経緯はこうだ。

長きにわたり良い関係でVolcomの運営にも携わり、お互いをよく理解し合っている元Volcom Japanの代表であったエディ・ミヨシ氏がRivvia Projectsの社長に就任し、中村竜氏にお声が掛かり、Rivviaに関わることとなったのである。

信ずるものは、古き友人といったところであろうか。


新たなチームライダーたちも続々と発表

15歳のCaden Francis. これからの活躍に大きな注目が集まるオーストラリアの秘密兵器。
さすがサーフィン大国オーストラリアで注目を浴びる若手Caden Francis. 軽やかに、そして鋭く波を斬るテクニックは鮮やかである。

Rivviaのプロライダーには、オーストラリアを代表するCT選手のRyan Callinan、弱冠15歳ながらキレのあるエアーを繰り出すCaden Francis、そして日本からは大原洋人を迎え入れている。

ここで注目すべき点は、大原洋人が”グローバルチームライダー”というポジションに立っていると言うことである。

サーフィン大国のオーストラリアンが立ち上げたブランド、そのトップアスリートの一員として認められ、そのステッカーを受け取り、世界と戦っているのだ。

Rivvia Projectsにグローバル・プロライダーとして迎え入れられている大原洋人。彼がどれだけ世界で認めらる日本人プロサーファーであるかを再認識させられる。

そして、オーナーであるJulian Wilson自身、6月のCSからワイルドカードにて参戦し、CTの座を狙いに行くという話が出ている。

他にもRivviaのステッカーをボードに貼った個性あるライダーたちが在籍しているが、その面々は豪華な顔ぶれ。

新たなブランド、サーフアパレルが世界でどのような活躍を魅せてくれるのか、今後も彼らを追っていこうと思う。

”Rivvia/リヴィア”その名前の由来は?

新たにRivvia Projectsチームに加わることとなったCaden Francisのボードにボズ自らステッカーをオンするJulian Wilson.

そしてもうひとつ、”Rivvia/リヴィア”その名前の由来は?

筆者の素朴な疑問をこの良いタイミングに直接問うことにした。

すると、さすがジュリアン、家族愛を感じる回答だった。

それは、子供たちの名前であるリバーとオリビアふたりの名前を融合したというものだった。

彼の優しさと強さを兼ね備えた人柄を改めて感じ取ることとなった。

今回の取材、単にサーフィンショットを載せるのではなく、名のあるサーファーの側面と起業家の側面を記すことが出来たのではないだろうか?

飽くなき挑戦、仕掛けるタイミング、それはきっと私にも皆さんにも、あるのでは?

追記

元CTランキング2位。パイプラインマスターズ、そしてWSL FINALS 5の会場であったロウワー・トラッセルズを含めるCTで5回の優勝経験を持つJulian Wilsonが2025年CSでどんな快進撃を魅せてくれるのかに世界中の注目が集まる!

2025年3月13日、Rivviaオーナーのジュリアン・ウィルソンが今シーズン6月から始まるCSワイルドカード獲得を正式発表。

そして、EJE PRO QS1000 Newcastle (2025年3月15日)が行われ、見事に優勝を勝ち取った。ワールドツアーQSでの快進撃に期待される!





編集者プロフィール:
加倉井靖典
サーフィン雑誌 SURF1stの編集ライターを経てフリーになりBlue.やSurfing Life、そして女性誌等を手掛けてきた。現在オーストラリアのGCに在住しバーテンダーをやりながら、写真と編集で瞬間を切り撮り、それを発信し続けてている。
Instagram : @yasukaku @grandfphotography

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ