Movie & Photos by WSL. Text by colorsmagyoge.

ポルトガルのスーパーチューボスを舞台に開催されていたCT第3戦”MEO Rip Curl Pro Portugal”は日本時間の3/23(日)にファイナルデイが行なわれ、MENS、WOMENS共にファイナルまでの全スケジュールを消化。

強い風の影響を受けた決して良いとは言えないワイルドなコンディションとなった中、MENSはYago Dora、WOMENSはポルトガルでのCT2勝目を挙げることとなったCaroline Marksが見事優勝を果たした。

Yago Dora of Brazil, Italo Ferreira of Brazil, Gabriela Bryan of Hawaii, Caroline Marks of the United States after the Final at the MEO Rip Curl Pro Portugal on March 23, 2025 at Supertubos, Peniche, Portugal. Photo byLaurent Masurel/World Surf League。

Yago DoraがCTで2度目の優勝!世界ランキング1位のイタロ・フェレイラに勝利


MENSファイナルはCT7年目を迎えたYago Doraが、現在CTランキング1位を独走するItalo Ferreiraと対戦し、自身のキャリアで2勝目となるCT優勝を果たした。

クォーターファイナルではJack Robinsonを倒し、セミファイナルではEthan Ewingを抑えて勝ち上がり、ファイナル進出を果たした。

「昨シーズンは2回決勝に進出したのに優勝を逃した。自分では好調だと感じていのに、結局は優勝するまでに及ばなかった」Yago Doraは語った。「だからこそ今回は逃すわけにはいかなかった。絶対に勝ちたかった。Italo Ferreiraを相手に戦うのはいつもとてもハードです。彼はいつも勝利をつかむために必要なことを確実にこなしてくるので、今日は自分が勝つことができて本当にうれしい。神に感謝しています。決勝まで導いてくれて、この勝利に導いてくれた。今週ここで何か特別なことが起こると感じていたが、実際に起こりました。」

世界のトップエアリスト同士の対決と言って過言ではないこのMENSファイナルは、予想通りの激しいバトルとなった。

Italo Ferreiraは巨大なフロントサイドエアでシングルウェーブの最高スコアを獲得したが、Yago Doraはバックアップ・ライドに創造性を加え、トータルスコアを上回ることで優勝を勝ち獲った。

Caroline MarksがポルトガルでのCT2勝目を挙げる

ハワイのGabriela Bryanとのファイナルを制したCaroline Marksは、この優勝によってポルトガルでのCT2勝目、通算CT7勝目を挙げることとなった。

2024年はタヒチのチュープーで開催されたパリオリンピックで金メダリストとなったその一方で、CTランキング2位とワールドタイトルを逃しただけに、悲願の2025年ワールドタイトル獲得に向けてさらに勢いをつける価値ある一勝となった。

「あまりいい内容とは言えない決勝になったけれど、勝てたのでこれで良しとします」Caroline Marksは言った。「本当に大変だったけど勝てて本当によかったです。すごく興奮してます。ここ数年シーズン後半から勢いをつけている感じがしていたけど、今シーズンは1戦目と2戦目もファイナルデイまで勝ち上がって3戦目のここで優勝と良い前半戦のスタートを切れる形となっているので本当によかったです。父と一緒にこの大会での優勝を分かち合うことができて本当に特別な気分です。父はあまりイベントには来ないのでここにいてくれて本当に嬉しいです。」

そう語るCaroline Marksは、迎えるCT第4戦、エルサルバドルのプンタ・ロカを舞台に開催予定の”Surf City El Salvador Pro”においてすでに2年連続優勝を果たしている。

3年連続優勝を目指す彼女の勢いがさらに加速することが期待される。

五十嵐カノアと和井田理央の対戦は和井田理央が勝利

注目の五十嵐カノアは和井田理央とラウンドオブ16で対戦。

日本のファンにとっても注目の1戦となったこのヒートでの五十嵐カノアの快進撃が期待されたが、いい波を見極めるのが非常に難しいコンディションの中、ヒート前半からサイズのある波を掴んでバックサイドのビッグターンをメイクした和井田理央が1本目となるこの波で5.67ptをマークすると2本目にはフロントサイドで3.50ptをスコア。

和井田理央がリードする形でヒートが進行していく中、五十嵐カノアは最後までいい波をまったくと言っていいほど掴むことができず、その実力を発揮できないまま不運にもここで敗退。

今大会を9位でフィニッシュすることとなった。

和井田理央は5位でフィニッシュ

迎えたクォーターファイナルでは、和井田理央は現在ランキング1位でイエロー・ジャージを見に纏うItalo Ferreiraと対戦。

ここでも先手必勝で波を積極的に掴んで1本目から3.33ptをまとめた和井田理央だったが、Italo Ferreiraが3本目の波で6.67ptをマークすると、9本目には3.20ptをまとめ、惜しくも和井田理央はここで敗退となり、5位で今大会をフィニッシュすることとなった。

和井田理央がCTランキング5位に浮上!

惜しくもクォーターファイナルで敗退となった和井田理央だったが、今大会で5位になったことによってCTランキング5位に浮上。

ツアー前半でトップ5入りを果たすこととなった。

この調子をキープできれば今シーズンはフィジーのクラウドブレイクで開催予定のワールドタイトル決定戦”WSL FINALS 5″に出場可能となる。

バリのウツワツをホームブレイクとする和井田理央は、2024年にホームの波質によく似たフィジーのクラウドブレイクで開催されたCTで準優勝を果たしており、もし今シーズンのWSL FINALS 5に出場することとなれば、ワールドタイトル獲得の可能性は高いと言える。

今シーズンはさらに和井田理央の活躍から目が離せないこととなる。

五十嵐カノアはCTランキング8位、コナー・オレアリーは21位に

今大会を終えた時点で注目の日本代表選手たちのCTランキングも変動。

7位だった五十嵐カノアは8位に、コナー・オレアリーは21位となっており、コナー・オレアリーに関してはCT第5戦で決定となるミッドシーズン・カットのボーダーラインぎりぎりにポジションしていることから、4/2(水)から4/12(土)までを開催期間にエルサルバドルのプンタ・ロカで開催予定のCT第4戦”Surf City El Salvador Pro”と4/18(金)から4/28(月)までを開催期間にオーストラリアのベルズビーチで開催予定のCT第5戦”Rip Curl Pro Bells Beach”で好成績を残さなければ、2025年CT後半戦に残れない状況となる窮地に立たされている。

Connor O’Leary. Photo by Manel Geada/World Surf League.

そんなコナー・オレアリーがCT後半戦に残り、さらに日本代表選手として世界の舞台で活躍できるよう、日本のファンも一丸となり、引き続き大きな応援のパワーを送り続けることが重要となる!

Go Connor!!!

Go Kanoa!!!

Go Japan!!!

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yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ