Movie & Photos by WSL. Text by colorsmagyoge.

Ramzi Boukhiam. Photo by Ed Sloane/World Surf League.

オーストラリア・ビクトリア州を象徴するベルズビーチで開催中のCT第5戦”Rip Curl Bells Beach Pro”のDAY1が行なわれた現地時間と日本時間の4/22(火)。

MENSオープニング・ラウンドのヒート6に出場したモロッコ出身のRamzi Boukhiamがヒート終了後の海から上がる際に骨折するアクシデントが勃発した。

干潮の岩棚をよじ登っていたRamzi Boukhiamは、不意に足がリーフの穴に挟まってしまい、不運にもその状態のまま背後から来た波に押し流された。

その結果、彼は膝は骨折し、対戦相手であったItalo FerreiraとXavier Huxtableが救助に駆けた。

この日はダブル前後の大きなうねりに加えてオンショアの風が強く、一般サーファーであったら絶対に海に入るのを躊躇するような荒れたコンディションだった。

「今のところわかっているのはこれだけです」

と、WSLコミッショナーのJesse Miley-Dyer氏は報告した。

「彼は波打ち際から歩いて出てリーフに足を踏み入れ、波が彼の背後で砕けた際に足がリーフに引っかかってしまったようです。彼は救助され、水から引き上げられました。現在、医療チームが彼の状態を検査中です。もちろん、彼が別の場所で検査を受けるという選択肢もありますが、おそらくそうなるでしょう。皆、彼の無事を祈っています。」

Ramzi Boukhiamはこの事故によって怪我が回復するまで欠場を余儀なくされてしまったことは言うまでも無い。

Ramzi Boukhiamは自身のインスタグラムを通して下記のようにコメント。

「人生はいつも理にかなってるとは限らない…そして今、起こったことを受け入れるのは本当に辛い。準備万端で臨めると思っていた試合中に、またしても大きな怪我をしてしまった。本当に心が折れそう。これまで経験してきたことを考えると、本当に心が痛みます。でも、全てには理由がある、と心から信じています。もしかしたら、これはまだ見通せない大きな道の一部なのかもしれません。その思いを胸に、回復に集中し、前向きな姿勢を保ち、必要なエネルギーを蓄えるように最善を尽くしています。これまで以上に強くなって戻ってくる。それが目標です。」

海という大自然をフィールドとするサーフィンは、常に死や怪我と隣り合わせの危険なスポーツであることは周知の通り。

今回の出来事は改めて海や波のパワーの凄まじさを思い知らされると同時に、日本にも多くのファンを持つRamzi Boukhiamの1日も早い回復を願うばかりである。

yoge
サーフィン・プレビュー/吉田憲右著・泉書房、古都鎌倉ミステリー旅/吉田憲右著・コスミック出版など数々の書籍を発行し、2000年にTRANSWORLD SURFの外部スタッフとなったのをきっかけにメディア界に参入。 2001年から2009年10月まで月刊SURFING WORLDの編集部兼カメラマンとして勤務。 その経験と共に、第1回NSA東日本サーフィン選手権大会Jrクラス3位、2年連続THE SURFSKATERS総合チャンプなどテストライダーとして培ってきた経歴を活かし、サーフィンを軸としたスケートボード、スノーボード、ミュージック、アート全般をひとつのコーストカルチャーとしてとらえ、心の赴くままにシャッターを押し、発信し続ける。 >>>出版物 >>>プライベート撮影問い合わせ